着せ替えノートカバーについて

全国の手帳愛好家、ノートマニア、御朱印ファンのみなさま、お待たせしました。

この度、老舗印刷会社「誠晃印刷」とベンチャー文具メーカー「ノウト」がタッグを組んで「着せ替えしてカスタマイズが楽しめるノートと御朱印帳」を考案、みんなが欲しかった理想のノートシステム（特許出願中）を作り上げました。

ぜひ、ご覧ください！

開発のきっかけ

突然ですが、多趣味な誠晃印刷の島田さんが最近ハマっているのが御朱印帳です。コロナ禍で運動不足になりがちな昨今ですが、御朱印を集めだしてから歩く距離も増え、かなりアクティブになったといいます。

でも、島田さんにはひとつ不満がありました。好みの御朱印帳になかなか巡り合えないのです。

現在の御朱印ブームは、やはり女性のユーザーさんが中心で、男性である島田さんがしっくりくる色や柄がそもそも少ないこと、そして圧倒的に「和風」のデザインが多いのもちょっと不思議でした。

「御朱印帳だからといって和風にこだわる必要はないのではないか？そして男女の別なく使えるデザインは作れないものか？」

幸いなことに島田さんの職場は印刷会社。紙の見本はそれはそれはたくさんありますので、それから御朱印帳を試作する日々が始まりました。

いろいろ試すうちに、ほぼ自分好みのデザインの御朱印帳を作ることができたのですが、その時にふと思いついたのが、「表紙を着せ替える」というアイデアです。

御朱印帳は分解すると、大きく分けて「表紙」と「中身のつづれ織りの紙」で構成されています。通常はこのふたつは接着されていますが、ワンタッチで表紙を着せ替える仕組みができたら、好きな表紙を選んで使い続けることもできるし、飽きたら変えることもできる！

さらに、中身の紙に関しても、ページ数が選べたら便利だなと思うようになりました。御朱印帳は、ノートとしては比較的コンパクトですが、ページ数が多いとかなり嵩張りますし、重くなります。

ですから、地元の七福神をめぐるなら7ページの中身、三十三か所めぐりなら33ページ、八十八か所めぐりなら88ページ！のように、中身のボリュームも自由に選べたら、その時々に応じて必要なものだけを持ち歩けばいいので楽です。（シリーズ化もしやすくなりますよね！）

中身の分量が選べて、さらに表紙も好きなものを組み合わせられる、着せ替えもできる！そんなシステムが作れたら、自分だけでなく多くの御朱印帳ファンに喜んでもらえるのでは？

おじさんのハートに火がついた瞬間です！

表紙をワンタッチで着せ替える仕組みとして、表紙裏の全面ポケットというアイデアに行き着き、さらに試行錯誤を続けること数ヶ月、島田さんはついにプロトタイプを完成させました。

「作ったのはいいけど、これをどうやって世に出せばいいのか？」

実は誠晃印刷さんは、新しい文具製作委員会のヒット作、Mozu君の「錯視トリックノート」の生産をしていただいた会社。クラウドファンディングの可能性も含めて、今度は逆にわたくし（ノウトの高木）に相談がありました。

「高木さん、こんなもの作っちゃったんだけど。」

（ある会合で初めて見せられたときの実際の写真）

「へー、僕は御朱印集めやってないのでわかんないですけど、着せ替えできるのってすごくおもしろいですね、、、ん？着せ替えってこれ、もしかして！」

ノートも着替えを楽しみたい

わたくしがピンときたのは、同じく新しい文具製作委員会で作ったノンブルノート「N」でした。（ちなみに、ノンブルノート「N」とは、ページ数が印刷されており、表紙が裏表ツートンカラーのコデックス装A5ノートです。手帳専門メーカーの専用紙でできているので、薄いのに高品質ということで、万年筆ファンにもご好評をいただいている商品です。）

「島田さん！これってうちのノンブルノートに装着したら、一瞬でハードカバー化できるっていうことですよね？」

「あー、そうかも。試しにやってみましょうか？」

しばらくして島田さんがノンブルノート版を持ってきました。

「め、めちゃかっこいい！バッチリじゃないですか～。」

「いやー、ここまでしっくりくるとは思いませんでしたよ。」

裏表の表紙をそれぞれ本体に差し込む形ですので、背表紙処理をしないコデックス装のノンブルノート「N」にはおあつらえ向きで、180度フルフラットに開く製本もまったく邪魔しません。ノンブルノート「N」でなければできなかった、まさに奇跡のマッチングです。

（コデックス装とは、製本テープなしで背表紙を丸見えにすることにより、開きを良くする製本方法です）

こうして今回のプロジェクトが本格的に立ち上がることになりました。

※着せ替えカバーの仕組みについてまとめましたのでご覧ください。（2:54）

着せ替えノートカバーのメリット

カスタマイズできる御朱印帳については、前述しましたが、ノートがハードカバーになって着せ替えできると、例えばこんな「いいこと」があります。

・大切な商談や会議の際に、普段使いのポップなノートをドレスアップして、大人びたキッチリした印象を演出できる。

・使い終わった思い出深いノートを大切に保存するのに、ハードカバー化してワンランクアップの装釘にできる。

・その日の気分や服装に合わせて表紙をチェンジすることで、ファッションの一部として「ノートを着る」ことができる。

使い方はカンタン。好きな表紙カバーを選んで、ノートもしくは御朱印帳の表紙部分を差し込むだけ！紙と紙の摩擦によって密着しているだけですので、取り外すときも真ん中を持ってスッと引き抜くだけです。

そして個人的にわたくしが推したいポイントが「音」です。ハードカバーの本を閉じた時の、あの独特な重厚感のある「ぽふっ」という音。着せ替えノートカバーでハードカバー化することにより、あの音になるんですね。

ね、最高にテンション上がりません？

・・・誰ですか！「変態」って言ってるのは。(；´Д`A

着せ替えカバーの「色」「素材」「柄」について

さて、A5ノート（ノンブルノート）と御朱印帳の着せ替え表紙カバーを作ることになり、メインの議題は色と素材と柄になりました。

そもそもノンブルノート「N」はカジュアルなページ番号入りA5ノートを目指して作ったこともあり、表紙はマットでカラフルな厚紙でできています。

ということで、せっかく着せ替えさせるのですから、カバーは元々の表紙にない、反対の要素を当てはめていくことになりました。

マット → 光沢
通常色 → 蛍光色
通常色 → メタリック
無地 → 柄物

という具合です。

こうして、膨大な紙見本帖の中から選ばれたのが以下のラインナップです。柄物のテーマは、ノンブルノート「N」プロデューサー宮崎じゅんさんの「やっぱ昭和レトロ系の連続模様が今っぽくない？」というつぶやきから、ノウトのデザイナーおおきひろみがヴィンテージ壁紙の雰囲気で作図＆色出ししました。

グラマラスエナメル

左から（ローズピンク）（グリーンイエロー）（シャンパンゴールド）（リアルブラック）（ミントブルー）です。

ツヤツヤピカピカの質感です。光を反射しまくります。

ビビッドネオン

左から（ビタミンオレンジ）（ビタミンレモン）（ビタミンキウイ）（ビタミンピンクグレフル）です。実際のピンクグレフルの色は、もっと落ち着いたフラミンゴ系です。

明るい蛍光カラーですが、質感はマットです。

エレガントメタル

左から（ライトゴールド）（ガンメタシルバー）（ディープゴールド）です。

実はこの3色は、シリーズ内で紙の種類を全部変えています。ライトゴールドは細かな絹目、ガンメタは縦目の粗めの梨地、ディープゴールドは細めの梨地をチョイスし、それぞれの色の魅力を最大限引き出そうとしました。すべて落ち着いたメタリックカラーです。

レトロウォールペーパー

ヴィンテージの壁紙をイメージした柄物は3種類ご用意しました。クラウドファンディングではご注文いただいた分を全部生産いたしますが、一般発売の際はどれが残るかわかりません。

チロルフラワー

左から（ブルー系）（ベージュ系）（カーキ系）です。

ダマスクウェーブ

左から（ピンク系）（カーキ系）（ブルー系）です。

スクエアチューン

左から（パープル系）（ブラウン系）（ベージュ系）です。

壁紙をイメージしていますので、表面感（凹凸）のある紙に印刷しますが、凹凸があり過ぎると逆に擦れによる劣化の原因にもなりますので、最終的な用紙は並行して研究中です。確定しましたら活動レポートで進捗をご報告します。（他のシリーズも変更点がありましたら同様にご案内いたします。）

以上、全部で21種類の着せ替えハードカバーをご用意しました。それぞれノンブルノート用と御朱印帳用のサイズがあります。

仕様

A5ノート（ノンブルノート「N」）用カバー

・サイズ：約218x153x3mm
・重さ：約70g（1枚）

御朱印帳セット

・サイズ：約186x123x3mm
・重さ：約48g（1枚）
・中身：裏表で48体分12山

ノンブルノート「N」

・サイズ：210x148x9mm
・重さ：約217g
・189ページ／菁文堂手帳用紙

※表の紙により仕上げ加工法などが変わります。
※すべて日本製です。

リターンについて

A5ノート（ノンブルノート「N」）コース

・表紙セットのみのコース
・表紙とノートのセットのコース

御朱印帳コース

・表紙と御朱印帳中身セットのコース
・表紙別注100セットのコース

※表紙の組み合わせは自由ですが、同じシリーズ内の表裏同じ色もしくはツートンをお勧めします。違うシリーズの組み合わせはギャップがあり過ぎてちぐはぐになります。後からの交換はお受けできませんので、十分なご検討の上、応援購入をお願いいたします。

※ノンブルノート「N」とのセットのコースに付属するノートの色は「白」になります。どの色の表紙カバーにもなじみますので、カバー選びに集中していただければと存じます。

※御朱印帳表紙別注について。表と裏の表紙柄をオリジナルで作っていただけるコースです。下記の例のように写真やイラストなどを入稿していただいても結構ですし、お好みの紙を選んでいただいての無地のご相談にも応じます。（コストの範囲内）
中身の紙も通常商品と同じく48体分（12山）で納品いたします。

Ｑ＆Ａ

ノンブルノート「N」以外のA5ノートでも着せ替えハードカバーは使えますか？

表紙を差し込むスリーブは、ノンブルノート「N」に最適化して設計されておりますので、基本的には「N」での使用をお勧めしますが、他社様のA5ノートでも使える場合があります。例は活動リポートなどでご案内する予定です。（ただし自己責任とさせていただきます。）

一般発売の予定は？

8月から一般発売の予定ですが、表紙のタイプに関しては全種類の発売は難しいため、今回のクラウドファンディングで人気のあったものなど、種類を絞っての販売となります。どうしても欲しいものは、今回のクラウドファンディング期間内に応援購入をお願いいたします。

ノートとのセットは白だけですか？

現在、ノンブルノート「N」の表紙カラーは12色あります。着せ替えカバーの表紙と合わせると組み合わせ数がかなり多くなり、発送間違いの元となりますので、クラウドファンディングでのセットでは白のみとさせていただきます。他の色をご希望の方は、ノウト通販係などでお求めくださいませ。

御朱印帳の中身だけ欲しいのですが

御朱印帳の中身につきましては、一般発売のタイミングでノウト通販係にて販売を開始します。ひと山（ひと折り）＝裏表で4体分ごとの切り売りをいたしますので、お好きな分量をお買い求めいただけます。

スケジュール

2021年4月：試作完成～最終調整
2021年6月：生産開始
2021年7月：リターン発送開始
2021年8月：一般発売開始（予定）

資金の使い道

・着せ替え表紙キットの製造費
・柄物の版代・印刷費
・リターンの配送にかかる費用

として大切に使わせていただきます。たくさんのみなさまのご支援をお待ちしております！

メンバー紹介

島田徳英：株式会社誠晃印刷の営業部長。イロにこだわり、カタチにこだわる印刷会社で長年培った経験をもとに、他とはちょっと違ったモノ作りに熱中する日々。今回は今までありそうでなかった差し替え式の表紙の形状を考案し、試作と改良を重ねて特許を出願！

高木芳紀：文具ノベルティの企画販売と、オリジナル文具の製造を行う株式会社ノウト代表。「日本の優れた文具を、外国人観光客のみなさんの代表的なお土産にしたい！」をスローガンに、『文具祭り』などのイベントやブログを通じて文具ファンの裾野を広げようと東奔西走中。

宮崎じゅん:手帳活用プランナー。暮らしを上手にまわし、ご機嫌に生きるツールとしての手帳活用を提案。その一環として手帳朝食会を主宰、有志で立ちあげた『手帳社中』にて手帳関連イベント多数開催。また、『pocketnotebookworkshop』の屋号にて、各地でワークショップも開催中。

おおきひろみ：服飾デザイナーを経て、イラストレーター、グラフィックデザイナーに。アパレルを中心に様々な分野にイラストやデザインを提供。現在は株式会社ノウトのオリジナル文具の企画開発デザインも担当。ファッショナブルな文具企画で業界に一石を投じるべく奮闘中。