小さな染物屋が新たな挑戦

皆様はじめまして。私は富山県高岡市にある染色工房「山本染業」と申します。

当工房は、主に「幕（神社やお寺で良く見かける玄関等に吊られているもの）」「祭礼ハッピ」「獅子舞の胴幕（当工房がある富山県は非常に獅子舞が盛んで、その代表的な用具である胴幕と呼ばれる布で作られた胴体部分）」を染色から縫製（ミシンを使用して形にすること）までの全工程を一貫して行っております。

このプロジェクトは、そんな地方の染物屋が、ほとんど世の中に出回っていない刷毛引き印染と言われる伝統的染色技法によって染められた帆布生地を、今まで培ってきた縫製技術でボディーバッグにし、刷毛引き染の風合い、趣きに興味のある方に届ける、初めての挑戦です。

伝統手染「刷毛引き染」の8号帆布でボディーバッグ

当工房では、お客様の希望色見本と照らし合わせ、職人が経験を元に独自配合で染料を作り、その染液を刷毛を使用し「ひと刷毛、ひと刷毛」手作業で染める、ごく限られた製品（幕、大漁旗、武者のぼり等）でしか使用されていない刷毛引き染と云われる染色技法をメインとしています。

※＜上図補足＞ 薄茶色に見える部分には防染糊が置いてあり染料が浸透しないので、そこが白（生地の色）で仕上がる。型糊置き印染とも呼ばれる。

刷毛引き染の特徴として、大量に効率良く染めるということは難しいのですが、刷毛引き染ならではの裏までしっかりと染料が浸透し、分かる人には分かる独特の深みと、防染糊を用いた印染の場合は、白部分と色部分の境目にエッジの滑らかさによる手仕事の温かみ等があります。

プロジェクト立ち上げの経緯

刷毛引き染めの仕事量が年々減少し、技術の継承が危ぶまれている中で

「白生地をいろんな色、いろんなデザインで、少数から」染めることが出来る刷毛引き染の強みを活かし、長年培ってきた縫製力を応用し、磨き上げ、染屋ならではの本格的なバッグが作れれば、今までとは違った形かもしれないけれど刷毛引き染を次の世代に継承できるのではないかと思い、このプロジェクトを立ち上げました。

悪戦苦闘の日々の連続

一般的な工業ミシンは良く使用しておりましたが、バッグ作りに合わせて導入した筒型上下送りミシンの使用、そして初めてのバッグの縫製には本当に苦労しました。販売レベルに到達するまでに試作数は20個以上、試作期間は半年になりましたが、こうして皆さんのお目に掛けれる段階に来て喜びもひとしおです。

利用シーン

獅子の巻き毛をあしらったバージョンのバッグは、祭事や花火大会等のイベント時に目立つこと間違いありません。もちろん、「人と被るのが嫌！」「和テイストがいい！」「縁起にこだわりたい！」といった方が、日常で問題なく使用できます。実際、プロダクターの私も試作品を普段使いしていますよ（笑）

無地バージョンは、シンプルで控えめな中に色の切り替わりがあり、日常に溶け込めます。

＜収納量の参考＞上図の①長財布、②手帳、③名刺ケース、④スマートフォン、⑤鍵類等を一緒に入れられるスペースがあります。

近場のお出かけやリモートワークの息抜きの散歩等にご利用頂けると思います。

スケジュール

4月27日より公開し、6月27日に終了します。

【超早割】【ペア割】のリターンは8月下旬より発送を予定しております。

【早割】のリターンは9月下旬より発送を予定しております。

リターンについて

仕様（全種類共通）

自然な風合いを特徴としており、防水性は備えておりません。

収納スペースはファスナー式メイン収納1ヶ所

寸法（全種類共通）

鞄本体

縦 約26㎝ × 横 約16㎝ マチ（奥行） 約6.5㎝

ファスナー部分寸法 約55㎝

ベルト長さ 最も伸ばして 約115㎝～約120㎝

最も短くして 約60㎝～約65㎝

ベルト幅 約4㎝

※設計目標値

①刷毛引き無地染ツートンカラーパターン

本体価格 15,000円 送料600円

ブラックとカーキーの刷毛引き染生地を使用し、パーツパーツで色を切り替えた無地で柄無しのボディーバッグ

カラー：カーキー × ブラック

②刷毛引き後、顔料プリントパターン

本体価格 16,000円 送料600円

刷毛引き染後の生地に本体カラーと同色系の顔料をプリントした帆布生地を使用したボディーバッグ

カラー：カーキー

③刷毛引き印染パターン

本体価格 20,000円 送料600円

防染糊という、もち米が主原料の材料を使い、獅子の巻き毛部分を白く染め上げた（白抜き）帆布生地を使用したボディーバッグ

カラー：ブラック ネイビー こげ茶 3ラインナップ

素材

表地 8号帆布（加工なし）

裏地 綿地（ブラック）

本革 約1.5ミリ厚

ファスナー 5号メタルファスナーアンティーク調（ヴィンテージ感のある風合い）

ベルト部 ・・・②の顔料プリントパターン、③の刷毛引き印染パターンは裏側は化繊系鞄テープ（黒）、表側は帆布共布 合わせ仕立

①の無地染ツートンタイプは、一般的な鞄用テープ（黒）

その他 本体使用金具はニッケル、真鍮等（耐久性や飽きのこなさを考えプラスチックは使用しておりません。）

＜注意事項＞

染料は反応性染料といわれる耐久性に優れ、広く業界に普及しているものを使用しておりますが、製作工程上、除去しきれない未反応残留染料があり、それが濡れた場合等にまれに滲み出る場合がございます。淡い色の服を着用している場合は、色移りに特にご注意ください。本革部分に関しても濡れた場合等、色が出る場合やシミになる場合がございます。

日光や蛍光灯によって変色、湿気によるカビ等ありますので保管の際は直射日光の当たらない湿度の低い場所にてお願いします。

本革を使用している事と、型崩れの視点から洗濯はお控えください。汚れた場合は、乾いた汚れであればブラシなどで払い落し、シミ汚れ等は固く絞ったタオルで叩き、常にタオルの汚れていない面を利用し、これを繰り返してください。但し、完全に取れない汚れもありますので、その汚れもバッグを使用してきたご自身の歴史と捉えて頂ければ幸いです。

生地に節、製作上避けれないミシンの送り歯による擦れや軽微な傷、皺等がある場合がございますが、これらは欠陥ではございませんのでご理解ください。ご支援者様のモニター環境、実際の製作の際の温度、湿度等の気候条件により写真と実物の色調、色の濃淡の違いがある場合がございます。

ハンドメイド品ですので、個体差、若干の寸法誤差、歪み、写真と実物の違いが、あり得ますが予めご理解ください。

ファスナーには向きがあり、二つあるスライダーの内、一方は固く感じるかもしれませんが、それは欠陥ではありませんし、慣れていただければ問題なく使用いただけると思います。

資金の使い道

このボディーバッグを、より広く世の中の方に広めるための活動費、サイト強化費、新たな製品づくりの資材費用に充てさせていただきます。

実行者紹介

染色工房＜染元 山本染業＞の四代目として生まれ、現在代表の山本剛士です。染屋の枠を超えて縫製にもおよそ10年前からチャレンジし、現在は、ほぼ外注に頼ることなくデザインから、染色、縫製まで全工程を担当しております。今後は、厚物も縫える筒型上下送りミシンで、より一層、新たなモノづくりにチャレンジしていきたいと思っています。