はじめに

前回2020年3月28日にマクアケで実施したプロジェクトへ、
多大なご支援いただき誠にありがとうございます。

20年間、水牛を飼育した酪農への取り組みには、たくさんの困難がありました。

しかし、このような形で全国の皆様に知って頂き、そして応援して頂いたことがなにより嬉しく思います。

そこで、

今回ご紹介するプロジェクトは、
【国産の挑戦】本場イタリアで最高級品の「水牛モッツァレラチーズ」に続く
第2弾として、私たち箱根牧場が長年手掛けている「水牛肉」をご紹介します！

水牛肉が流通していないワケ

1年間に数頭しか食べることの出来ない貴重な肉

水牛は、日本全国で3戸程の酪農家で、
日本全国で、「約80頭」しか乳用として飼育されておらず、
お肉にするため飼育されている水牛は1年間で数頭のみと言われています。

日本国内の水牛の個体数が非常に希少であると共に、流通されていない大きな理由があります。

それは水牛が家畜ではないからです。

日本の法律では「水牛」は「牛」とは区別されているので、家畜と同じ処理する事が出来ません。

私たち独自に10年以上も行政機関や日本各地で情報を調べたところ、
野生動物である熊や鹿などと同じ扱いになり、それらは都道府県が認めた民間屠場で処理して肉になります。
しかしながら、水牛は熊などよりもはるかに重く、その大きさを納める施設や牛の様に処理をするノウハウがないことから、受け入れて頂く施設がありませんでした。

永年の願いがかなって一昨年によやくお願いできる施設が見つかり、水牛の肉が利用できるようになりました。

「水牛肉」の魅力

牛肉を凌駕する水牛肉の香り！

2年前にはじめて水牛の肉を食して、水牛肉の魅力に気がつきました。牛肉を凌駕する「これぞ肉」と呼べる奥深い赤身肉の味。肉自体に深い“香り”があるのです！

赤身肉のここちの良いかみごたえ、ほどよい脂身の甘みと水牛の香りが、口の中でハーモニーを奏でます。

お酒に合う！

水牛の肉は特に香辛料や様々な調味料との相性が良いい。

水牛のその香りがお酒を進めてくれます。

私たちの製品は、スーパーなどで売っている"お弁当のおかず“的なウインナーやハムではなく、お酒と合わせたり、焼きたてをすぐにガブッと食べて頂く”大人のソーセージ“です。

水牛には豚肉や牛肉にはない肉質と香りの強さがあり、加工品には最適です！

【製品づくりへのこだわり】

私たち箱根牧場ではチーズなどの乳製品加工より先に手掛けていたのが、畜肉加工品の製造です。
畜肉加工技術を習得する為にドイツに渡り、またイタリアでモッツアレラの製造を学びました。帰国後は実家である箱根牧場で畜肉加工の製造を始めました。

本場ドイツや欧米でも畜肉加工で、ソーセージやハムに利用される肉は豚肉がほとんどです。牛肉は加工品への利用がしずらく、また価格も高いと言う事もありごく一部しか利用されていません。

スーパーやコンビニなどでも売っている畜肉加工品の多くは、添加物や調味料を使う事で、小さなお子様から大人まで、そしておやつから料理などにも、幅ひろく親しまれる様に作られています。

しかし、当牧場の製品は、調味する為や保存性を上げるなどの為に使用される添加物は使用していないので、ものすごく肉の味がするのが大きな特徴です。

あえて牛肉らしい製品作りを目指して、自社で生産される牛肉だけを原料に使用した製品づくりを20年以上行ってきました。

ビーフジャーキーや他の畜肉製品の多くは、しっかりとした肉質や肉自体の味や香りを利用するのに適した赤身肉が合います。
お肉になる水牛や牛の月齢は様々。
当牧場では精肉には経産未経産問わず、肉質の柔らかな比較的月齢の若い牛を主に使用し、肉の味が濃く肉質のしっかりとした肉は畜肉加工の原料として使用する事で、どの水牛や牛もそれぞれに合った用途で使用する事で、最高の一品になります。

お酒と一緒に贅沢なひとときを・・

（水牛肉のジャーキー） マクアケ限定！

水牛肉の肉質やうまみがぎゅっと濃縮されたジャーキーは、もも肉をたっぷりの赤ワインとスパイスに漬け込んで、スモークして仕上げます。

（水牛肉のドライソーセージ） マクアケ限定！

スモークして乾燥熟成させてあるので、やわらかいサラミのようなソーセージ。香辛料と水牛肉のよい香りがします。

流通量が少ない水牛肉の美味しさをそのままに・・

（水牛肉のロースト） マクアケ限定！

枝肉重量の7.6％しかないサーロインやリブロースの部位を数種類のスパイスで寝かせから絶妙な焼き加減でローストしました。食べやすくスライスしてあります。

（水牛肉のスモークタン） マクアケ限定！

タンは1頭で1.3㎏しか取れない希少部位。水牛肉とスモークの香りが絶妙です。

水牛肉、そのままの美味しさを・・

（ビーフコッホサラミ） 箱根牧場オリジナル

10ミリ位にカットした自社牛肉の赤身肉と、粗挽きした牛脂をオリジナルブレンドの香辛料とともにケーシングに充填し、ゆで上げます。軽く加熱して頂くと適度に脂が溶けだし肉汁となり、まるでお肉を食べている様な食感です。

（ビーフスモークウインナー） 箱根牧場オリジナル

自社牛肉の原料を粗挽きした赤身肉が噛みしめるごとに心地よい歯ごたえと、牛肉のうま味を感じられます。

スケジュール

【国産の挑戦】入手困難な水牛の肉を食べてほしい！
新型コロナに負けないよう奮闘中！プロジェクトへご支援いただいた皆様には、
マクアケ限定のリターンをご用意しました。

ご支援いただき、プロジェクト終了後に随時製造したものをお送りします。
着日のご指定が出来ません。多数になりますと、お待ちいただくことになりますので、ご了承下さい。

”水牛”の飼育に至るまで

イタリアでは古くから、水牛のミルクを使って製造し、出来立てを食するのが
「水牛のモッツアレラチーズ」です。

日本でも本場イタリアのように「搾りたての水牛のミルク」を使い、そして「作りたてを食する」にはまずこの地で水牛を飼わなければなりません。

私たちは2000年に水牛を求め、アメリカ オレゴン州まで渡り、ようやく3頭の水牛を手に入れることができました。

はるばるアメリカから約7400㎞の距離を船で移動してきました。
3頭からスタートした水牛の飼育ですが、繁殖をスムーズに行わなければミルクを搾ることさえできません。

それからは悪戦苦闘の繰り返し、ようやく水牛を23頭にまで増やすことができました。

乳を生産するためには繁殖し、仔を出産してはじめて乳を生産してくれます。
日本国内のホルスタイン等もそうであるように、生まれてきた雄は肉になる為に飼育されます。
しかし、水牛は肉にする事が出来ずにいました。箱根牧場では、その多くが沖縄県の観光で使用される水牛車の為に、今までに40頭以上が渡っています。

肉も大切に利用する事が、水牛を使った酪農にとって、生命を大切に扱う事であり、また水牛のミルクと肉すべてを使うことが、水牛の酪農のモデルとして欠かすことの出来ない重要なことなのです。

前回のプロジェクト同様、水牛の酪農モデルを進めていくために、ご支援をいただき、このモデルの構築に使用していきたいと思います。

実行者の紹介

私たち北海道 箱根牧場は

「自分たちの手で原料を生産・加工し、そしてお客様へ届けています。」

80年以上もの間、牛と共に歩んできました。
長い牧場の歴史の中で、食の安全と美味しさを追求。
乳・肉の生産、有機栽培農業（有機JAS認証）や自社原料のみを使った乳製品、畜肉加工品の製造。そして、それらの過程を広く皆様に知ってもらう為の牧場観光を行っている北海道の牧場です。

2018年9月 「北海道胆振東部地震」が発生。震源地から2５㎞ほどしか離れていないこの地域は、その前日に発生した「台風21号」と被害が重なり、北海道へ移転50年以上の歴史上、経験したことのない大きな災害を受けました。そして現在、「新型コロナウイルスの感染」が世界規模で発生し、春を迎えてようやくおとずれた観光シーズンも、コロナ禍で観光は休業を余儀なくされ、大きなダメージを受けています。これから先も見通しが立たない状況ではありますが、自然やいきものと共に仕事をする第1次産業は立ち止まる事は許されません。そしてまた、私たちの生産・製造する食べ物を待っていてくれる人たちの為にも、常に前をむいて歩み続けます。

【北海道 箱根牧場】祖父が満州で牧場に携わり、終戦後、神奈川県箱根町で牧場をはじめた。1969年北海道の現在の土地に家族と牛たちで移住。現在まで祖父、父、子の3代にわたって酪農を営んでいる。

【勝俣 憲幸 (株)箱根牧場 常務取締役】1974年生まれ、千歳市出身。
大学卒業後に単身、ドイツへハムやソーセージの加工技術を学びに渡る。
帰国後、実家である北海道 箱根牧場で、牛肉だけを使用したソーセージなどの商品づくりに長年取り組んできた。
ドイツ滞在中、ヨーロッパ各地の食文化に触れる。
そんな中、イタリアを訪れた際に食べた「作りたてのモッツアレラチーズ」の味に感動。
「この素晴らしいチーズを日本でも食べたい！」が水牛との出会い。
そしてチーズ職人への道へ導いてくれました。
それから20年あまり、イタリアや国内での研修をへて家畜の飼育＋ソーセージ職人＋チーズ職人の三刀流だから出来る独自の製品作りに挑み続けています。