日本酒にもっと幅を〜目指すもの

こんにちは。島崎酒造/プレミアム・サケ・コンソーシアム（PSC）です。今回ブレンド＆後熟で、日本酒の多様さと旨深い味を作り出すことに挑戦します。ご一緒に3回目になる島崎さんとの取組は、過去のお声から進化させる形で、下記による「美味しい」を追求しました。

・原酒複数ブレンドで旨さを作る

・最適環境で後熟し柔らかに融合

・環境にフレンドリーでありたい

程よく洞窟熟成した原酒複数から、旨さを追求した酒質を作り出す＝「ブレンド」技術、揺らぎの「天然貯蔵環境」で後熟する手法です。このちょっと手間なやり方ですが、美味しいへの追求を試みます。7月〜9月洞窟内で再度の後熟を経てお届けします。

世界で人気のワインやウイスキーと比べて日本酒があまり持ち合わせない「熟成、その環境」「ブレンド」価値を提案していきたく、よろしくお願い致します。

「深窟」の特徴

ベースにする原酒たちは、島崎酒造で最近人気「熟露枯」という大吟醸熟成酒たちから。

在庫の限られた酒を、複数の異なる若めの熟成年酒のブレンド。馴染ませるため最適環境で後熟。島崎社長の先代から続く長年の知見と知り尽くした原酒たちの酒質、これらをイメージし試行を重ねた作品です。

ブレンデッドウイスキーの世界では、膨大なストック酒の異なる個性をどのように融合させるか、この技術がそのブランドの個性を決定しています。日本酒は新酒で出荷されるケースがほとんど。ストックを適した熟成環境で持ち、これらをブレンドによって昇華させる手法は、結果的に「美味い」を実現できると考えています。今回の新ブレンドは、より深み円やかさとフレッシュ感の両立をイメージしました。

生まれたままのフレッシュなテイストに留まらず、日本酒の世界観を一歩拡げ始まる旨み体験、いかがでしょうか？ 初回の取組みは後熟の関係で100本までの予定です。

味わいの特徴とは 〜食シーンを広げる

早速、試験で試験完成した酒質をテイスティングしてみます。

香りは、白い花のような品がある優しい香り。ややフレッシュな香りも持ち合わせます。〝吟醸香〟のような強く華やかな香りとは違い、それらを奥に包んだような落ち着きある印象。第一印象は大人しい印象ですが、これは長く付き合える個性でしょうか。

味は優しいアタック、上質な甘さがベタつかず、円く穏やかな味わい。米の旨味が素直でアルコール感がほんのりと来ます。酸味より甘味を感じる上品なテイストは、あらゆる食を包括できるポテンシャル。良い酒の特徴である〝飲み飽きしない〟という食を通して楽しめる設計が感じられます。

余韻は、苦味が少なく余韻が中程度に続くミドルエイジングの幅広さ。これは食との協調を重視するに大変有効なものです。味わい深いが過度に強調してこないこのバランスを出すことが、ベースたちの酒質を知り尽くす島崎さんならではの真骨頂。長所を伸ばし短所を軽減する、そんな試行錯誤がもたらした技を後味から想像します。

幅広く食と合わせられるマルチな酒。程よく厚みとまろやかさとキレもあり、やや甘くちょうど良い旨味と複雑性が、食と上質感を楽しめるバランスの良いお酒です。

家庭での食事を通して、またくつろぎの一杯に、シーンを選ばず楽しめる1本。合わせる料理も、優しい付け合わせ前菜からやや強い肉料理まで、和食から中華屋洋食まで幅広く。お一人二人で、じっくり美味しく盛り上げてくれる日本酒です。

その秘密は天然の環境

ワインシャンパンファンはご存知、洞窟内で熟成させることはチーズや上級シャンパーニュで有名な方法。その特異な環境は、酒たちに熟成の魔法を与えます。円やかさ、バランスよくゆっくりと馴染む深み、うっとりする余韻・・・これらの魅力は、貯蔵環境がもたらす味わい、動力を使わない自然の力の恩恵です。

一定の低温度帯を維持しつつ、季節や時間帯の温度変化が微妙な「ゆらぎ」が形成されます。樹木が季節の移り変わりで年齢を刻むように、酒もゆっくり馴染み成長をします。10度＋−5度で温度差が生じ、低温ながら常に一定でない環境。成分的には、旨味のアミノ酸類が溶けるように分子構造が複雑に結び付く、ということのようです。

日本酒の熟成にもシャンパーニュの「魔法」は有効と考え、瓶内熟成、貯蔵環境、アッサンブラージュ（ブレンド）などのヒントを得ました。

原酒・熟露枯の本格性

ベースとなる島崎酒造の熟成酒は、海外で評価が高まってきました。熟成した酒の価値を分かる文化、ワインやウィスキー文化のある地域などで人気の島崎酒造の熟成原酒です。

一昨年は、フランスの有名日本酒コンクール「KuraMaster2020」純米酒部門でプラチナ賞、さらにTOP5表彰！と、その実力が認められた熟成酒ブランド熟露枯。ヨーロッパのレストラン、ホテル、ソムリエなどのプロフェッショナルたちが審査し、世界に通じる味わいであると証明してくれました。

2018年にもインターナショナルワインチャレンジIWCで熟露枯大吟醸10年がゴールドトロフィーなど、熟成酒文化のあるヨーロッパで成熟の味わいを評価される熟露枯です。

島崎さんの思い

「私たち170年の歴史ある東力士は、きれいな甘さを目指してきました。こってりではなくさっぱりでもない。スッキリしているのにコクがある。飲みやすいけど旨味は残る。そこに熟成の経験と技術が加わり文化に、それが「大吟醸熟成酒」だと考えています。

それぞれの年数や時期や原酒ごとに特性が面白いのですが、若い段階でまだ「日本酒っぽさ」を残す個性、ここに魅力や程よさを感じる方は多いように思います。特異な環境で円くなり、バランスを見る作業を経て安定的な旨さを出そうと、ちょっとウィスキーみたいな作り方です。

親しみやすい熟成ニュアンスを楽しんでもらおうと、若い3年前後熟成の大吟醸を複数ブレンドし整え試し、バランス良い旨い味わいを模索いたしました。旨味と上品な甘さ、青年のような若さとちょっと落ち着きの時期。そんな選び抜いた大吟醸原酒ブレンド＆後熟の酒です。」

「深窟」の仕様

貯蔵環境は自然や時間からの恩恵を受ける以上、環境フレンドリーでもありたいと思い、専用箱も廃棄時も資源ごみとして出せるよう再生紙段ボールに。ブレンド後に後熟を夏場も10〜15度と安定した天然の洞窟環境で、再度まろやかな調和へ馴染ませます。2ヶ月程度9月中旬まで瓶内熟成の後お届け予定です。

容量：720ml
原材料：米、米麹、醸造用アルコール
アルコール度： 16度
使用米：山田錦
製法：大吟醸（精米歩合40％）のブレンド
熟成：瓶内洞窟熟成保存
熟成年：3年前後熟成の大吟醸をベースに他の大吟醸を複数ブレンド、後熟仕上
製造者：株式会社島崎酒造

スケジュール

2022年5月2日〜 6月29日までプロジェクト掲載

7月中旬〜 9月中旬洞窟内で後熟 9月下旬お届け予定

リターンについて

・早割「深窟」720ml 1本 10,500円 限定20（送料税込・2022年9月下旬お届け予定）

・早割「深窟」720ml 2本 20,000円 限定10（送料税込・2022年9月下旬お届け予定）

・「深窟」720ml 1本 11,500円 限定30（送料税込・2022年9月下旬お届け予定）

・「深窟」720ml 2本 22,500円 限定15（送料税込・2022年9月中旬お届け予定）

資金の使い道

このお酒取組みを広める活動紹介や開発原資、洞窟環境の維持保存に、大事に使わせていただきたく思います。

最後に ご一緒に

私たち島崎さんとPSCの活動は共感から生まれました。「日本酒の時間価値」「その環境」の大切さ、「長く続ける事」「自然に委ねる事」の難しさ、そしてその「旨さ」。これらを少しずつ知り楽しんで下さることが、世界へ誇る酒へと歩んで行ける一つの道ではと相談しました。日本酒をもっと幅広く楽しもう！ご一緒に美味しさを増やしませんか。

飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁じられています。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒は適量を。