身に着けて使用するスピーカー（ウェアラブルスピーカー）ですが、音を耳で聴くだけでなく、同時に振動や揺れまで体感できるスピーカーなのです。
「fuiigo」と書いて「フイーゴ」と読みます。

上の写真の様に、ベストを着たり、リュックを担ぐように着用します。
音質と臨場感と着心地に重きを置いた結果、Bluetooth機能搭載のオーディオアンプと有線で接続する方式を選択しました。
室内での使用を前提としています。

このスピーカーの大きな特長は、重低音と同時に、振動と揺れを生成し、それを聴く人の体に自然に伝達する仕組みを搭載していることにあります。
更に、スピーカーの配置によって醸し出される「音に包まれる感覚」との相乗効果により、圧倒的臨場感を生み出しているのです。

fuiigoを身に着けた時、左右の胸からお腹にかけて密着する筒状の部分には低音用のスピーカーが内蔵されており、低音とともに振動と揺れを発生します。

揺れは専用の蛇腹形状のパーツが伸縮し、その先端についた重りを動かすことにより発生しますが、このパーツが火おこしの道具である鞴（ふいご）の動きを連想させることから、fuiigo（フイーゴ）の名前の由来となりました。

しかし、単に強力な振動や揺れを発生させればよいというものではありません。
試作を重ねて決定したハーネスの取り回し方、左右の低音振動部の形状や材質の選定、これらを組み合わせることで、はじめて、適切な部位に適切な大きさの振動と揺れを伝えることが可能となったのです。

左右の鎖骨付近に中高音を担当するLch、Rchスピーカーが上向きに配置されます。また、低音の出口である丸い開口は、Lch、Rchスピーカーの直下に2個づつ左右均等に配置されます。
これらの配置が、まさに現場にいるかのような「音に包まれる感覚」を実現します。

テレビの高精細化、大型化が進み、オーディオ機器もマルチチャンネルのシアターシステムやサウンドバー等、臨場感や高音質を追求したものが数多く出ています。
しかし、多くの家庭が家族や近隣の住人への騒音問題を気にして、十分な音量で映画や音楽を鑑賞することができません。　

ヘッドホンで聴くことで、騒音の問題は解決しますが、閉塞感や圧迫感があり、長い時間の鑑賞に耐えられないという声も多く聞きます。

fuiigoは音楽の生演奏などを聴く場合、耳から聴くだけでなく、空気中や壁や床を伝わってくる音を、筋肉や骨を通して聴いたり感じたりしていることに着目しました。

スピーカーを耳に近い位置に配置することで、周辺への音漏れを小さくすることは可能です。
それに加えて、大太鼓や打ち上げ花火など、重低音の音を聴くときに感じる振動や揺れのような感覚、それをうまく加えることができれば、これまでなかった体感型の新しい音響装置が実現できると考えたのです。

背中はフラットなため、聴くときの姿勢の自由度は高く、寝そべったりしても大丈夫です。

使わないときは洋服と同様、ハンガーにかけておくことが出来ます。

実行者は、とことん臨場感にこだわり、一般の家庭においても、映画館やコンサートホールの中で鑑賞しているかのような音響体験ができるfuiigoを完成させることが出来ました。
あなたも振動や揺れを「体感」し、心揺さぶられる「感動」の世界、すなわち、「体感動音響」の世界を体験してみませんか。

映画を大画面のテレビで鑑賞する場合はもちろん、手のひらの上のスマートフォンやタブレットであっても、fuiigoを通して聴く音は、あなたを映画の世界に引き込みます。
重低音が含まれる音に反応して振動や揺れが発生しますので、アクション映画の爆発音やホラー映画の不気味な背景音に新鮮な驚きを感じることでしょう。

ライブ音源であれば、会場の最前列で聴いているかのような音を体で感じてください。体を突き抜けた音が、あなたの心とシンクロすることでしょう。

シューティングゲームの射撃時の反動、レーシングゲームのエンジンのうなり、格闘ゲームで受ける打撃、これらが音ともに振動や揺れとしてリアルに体感され、ゲームに没頭することは間違いありません。

美しい大自然の映像とともに収録された川のせせらぎの音や野鳥の声、そしてノスタルジックな古い町並みの生活音、それらをfuiigoを通して聴くとき、あたかもその場の空気まで再現しているかのようです。あなたも時空を超えたバーチャルトリップに出発しませんか。

ゆったりと聴くヒーリングミュージックや自然の音。フラットな周波数特性にこだわったfuiigoは波や川のせせらぎの音が、とても自然に感じられます。
fuiigoの背中側のハーネスはフラットなので、そのまま、横になっても違和感がありません。そのまま、心地よい夢の中へ落ちていくのもいいのではないでしょうか。

使用しないとき、お手持ちのハンガー（※）にかけて、部屋をすっきりさせることができます。そして、かけた状態で静かな音楽を鳴らしてみてください。
身に着けていない場合も自然な音質は変わりません。きっと仕事や勉強の効率アップに一役買うことでしょう。

※fuiigo専用のハンガーをつくりました。fuiigoとセットで特別企画（5台限定）をご用意しました。

次のグラフは、fuiigoを装着したときの耳の位置にマイクを置いて、音圧の周波数特性を測定したものです。

60Hz付近から20kHz 付近まで広い範囲にわたり、平坦な周波数特性になっています。これは音質にクセが無いことを示しており、実際の音を忠実に再現することが得意といえます。

自然界の音は、低い音から高い音まで、広い周波数帯域の成分を含んでいます。自然界の音が自然に聴こえるよう、fuiigoはフラットな特性を目指して音作りを行っています。

fuiigoを装着して聴いている音の大きさに対して、周囲はどのくらいの音の大きさで聴こえるのか測定してみました。

その結果、装着して聴いている音の大きさに対して、周囲（１ｍ離れた地点）は約7.6分の１程度の大きさでした。このことは、アクション映画を爆音と感じるレベルの音量で鑑賞しているとき、周囲では通常のTVを視聴している程度の音量に感じると言い換えて良いでしょう。　
※体験した複数名の平均的な感想です。環境や個人の主観により感じ方は変わります。

本来、すばらしい臨場感や迫力のある音を体験できる、シアターシステムが、多くの一般家庭で十分な能力を発揮できていないという問題に対して、fuiigoは一つの解決策を提供できると考えています。

ホームセンターなどでDIY用の商品を見ながら、これを何処そこに使ってみたらどうだろうとシミュレーションしながら購入、何度も試作に試作を重ねて低音振動を生み出す仕組みを開発、特許の取得ができました。（特許7434421）

試作品を使用してみると、音や振動と同時に装着感も非常に大事だと実感しました。
そこで、リュックサックやランニングバッグ等、身に着けて使用するバッグ類を研究したのですが、最適な形は自分で作ってみるしかないと、レザークラフトのやり方を勉強し、スピーカーを配置する位置や数を変えるために、数多くの外装を試作してみました。

その一部が上の写真です。
手編みで外装を縫製していくのはとても時間がかかりますが、うまく仕上がり、音にも満足できたときの喜びは大きいものがありました。

しかし、ここからが大変です。
それまで、手作りの一品料理、難しい形も力業で強引に作れましたが、量産しようとすると、スピーカーボックスの金型の開発や外装に関しては、ミシンで縫製できる生地の選定や形のアレンジ等々、多くの課題を克服しなければなりませんでした。

そして、ここで紹介しきれないほど、たくさんの方々に、多くのアドバイスやご協力いただき、解決することができました。
この場を借りて感謝申し上げます。

実行者が商品化を進めていく中で、自ら製作できないものについては、その道の専門の事業者に委託することになりましたが、担当の技術者や職人の方々とお付き合いする中で、気づきや学び、感銘を受けることが沢山ありました。いくつかを紹介させてください。

　スピーカー　

fuiigoの心臓部と言える低音や振動を生成するユニットやLch、Rchスピーカーまわりは、日本の大手家電メーカーにも採用実績のあるHengchenという中国のメーカーで製造を行っています。
当方より図面や仕様を提示、それにもとづいて、スピーカーユニットやそれを組み込むボックスの開発を行ってもらいました。
普段は大手の顧客と付き合っている会社ですが、当方のような小口の顧客の依頼に対しても、誠実にサポートしてくれたことはとてもありがたいことでした。
課題に対する積極的な取り組み、素早い対応は見事でした。

　外装　

洋服のお直しやオーダーメイドを中心に、熊本県内に５店舗を展開するCoatolie（コアトリエ）代表の大山愛実様と共同でfuiigoの外装の試作を行ってきました。
その中で、さすが縫製のプロと感じる意見が多々あり、それらを反映した結果、完成度の高い外装デザインになりました。
一品一品、丁寧に縫製されたfuiigoの外装は、サポーターの皆様にもきっとご満足いただけるものと考えております。

https://coatolie.com

　fuiigo専用ハンガー　

今回、特別企画として、ウォールナット無垢材、オイルフィニッシュの木製ハンガーを、fuiigoとセットで特別価格で販売いたします。
このハンガーは、熊本県氷川町にある「木工房　ひのかわ」の３代目社長の古島隆一様にデザインと制作を依頼しました。

「木工房　ひのかわ」は、「丈夫で 使い勝手が良く しかも美しい」を理念とする1942年創業のオーダーメイドの家具店です。
当店を初めて訪れたとき、同じ町にこんな素敵なお店があったのだと驚くとともに、その丁寧な仕事から生み出される家具の数々を見た時、fuiigoにぴったりのハンガーを作ってもらおうと考えたのです。
そして、極限までシンプルな形ながら、とても味わいのあるハンガーに仕上がりました。

https://www.hinokawa.jp

「fuiigo」（フイーゴ）は、鞴（ふいご）と同様に蛇腹の形状をして、伸縮するパーツが基幹となることから名付けました。
鞴が高温の火をおこし、鉄を真っ赤になるまで熱したように、いつも頑張っている人たちが、fuiigoを通し素晴らしい映画や音楽を体感することで、心を熱くたぎらせ、明日への活力を高めて欲しいという願いを込めています。

　スピーカー本体　

サイズ：写真に寸法を記載しました。両脇のハーネス2か所とチェストベルトで長さ調整が可能です。

重量：約１０８０ｇ ※スピーカー本体とそれに付随する約３ｍのケーブルも含まれる

生産国：日本

　低音用スピーカーユニットの仕様　

◆口径　Φ40 mm
◆定格入力：10W
◆インピーダンス：4Ω
◆搭載個数：2個
　※左右、1個づつ直列に接続しているため総合的なインピーダンスは８Ω

　LRスピーカーユニットの仕様　

◆口径：Φ28ｍｍ
◆定格入力：３Ｗ
◆インピーダンス：8Ω
◆搭載個数：2個（Lch、Rch用に各１個づつ）

音質面で評価の高いFosi Audio社のコンパクトなデジタルオーディオアンプです。

◆タイプ：Bluetooth　2.1chアンプ
◆最大出力：6.25W×2+12.5W （＠fuiigoシステム）
◆入力：Bluetooth　＋　RCA
◆本体サイズ（横×奥行×高さ）：120mm×132mm×35ｍｍ
◆ACアダプター：出力　36W（12V 3A）入力　AC100～240V
◆本体色：黒

保証期間：リターン品の発送から1年間

fuiigoは着用するスピーカーですが、同梱するオーディオアンプと接続して使用します。オーディオアンプは、Bluetoothとアナログ（有線）の２系統の入力を持っています。まず、使用する前の接続方法を説明していきます。

STEP 1
オーディオアンプのパワースイッチはOFFの状態にしてください。
ACアダプターのプラグをオーディオアンプのDC入力に挿してください。
TV等からアナログ信号を入力する場合は、ラインケーブルで接続してください。

STEP 2
バナナプラグ付のケーブルをアンプ背面のスピーカー出力に挿します。
スピーカー出力端子と６本のプラグは写真の様に色分けされていますので、色を合わせるようにしっかりと奥まで差し込んでください。

STEP 3
fuiigo本体から出ているケーブルの先端のコネクタと１のコネクタを接続します。ロックするまで確実に挿しこんでください。

STEP 4
アンプのパワースイッチをONにします。Bluetooth接続前は赤いLEDが点灯します。この状態ではアナログ入力（ライン入力）の音がfuiigoから出力されます。

STEP 5
スマホ等とBluetoothを使用する場合は、スマホ等の相手機器からペアリングしてください。Bluetoothで接続が完了するとLEDが青くなります。相手機器からBluetoothで出力された音がfuiigoから出力されます。

Q.初期不良時を確認した時にはどうしたらいいですか？
A.初期不良期間は、お届けから１週間以内とします。この期間内のお客様起因ではない動作不良や外観不良に関して交換対応とさせていただきます。

Q.壊れてしまった場合はどうしたらいいですか？
A.保証期間としましては、お届けから1年以内の動作不良のみとさせて頂きます。外観のキズや汚れなどは対象外となりますのでご了承願います。

Q.振動はどんな時発生しますか？　また、振動の大きさは調整できますか？
A.再生している音楽や映画に低い周波数成分の音が含まれているとき、それに反応して振動が発生します。アンプのSUBVOL、SUBFREQのつまみで低音と振動を調整することができますが、低音と振動、それぞれを独立して調整することはできません。

Q.体の大きさに合わせてサイズ（S/M/L等）は選べないのでしょうか？
A.サイズは1種類だけですが、背中から脇を通る左右のハーネスと胸の前で左右をつなぐハーネスの長さが調整できますので、好みに合わせて長さを調整ください。fuiigoを装着して激しく動くことは想定しておりません。ハーネスを長めに調整いただき、ゆったりと使用いただくのがおすすめです。

※本体の縫製やケーブルの作成の多くは手作業で仕上げております。製品の個体差が生じることがありますが、不良ではありません。熟練の作業者が丁寧に作業を行い、しっかりと検品を行って出荷を実施しています。

※仕様や外観は、改良のために予告なく変更される場合があります。

※低音と振動を生成する左右の筒状の一部は、内部も柔らかい素材で素材で構成されておりますが、折り畳んだり、ねじったりしないでください。故障の原因となることがあります。

※同梱しているのは、汎用のオーディオアンプです。ボリュームを上げていくと非常に大きな音量になる場合があり、その状態で鳴らし続けると、近隣への迷惑のみならず、難聴などの健康被害や、スピーカーへのダメージや故障につながことが考えられますので、適切な音量でご使用ください。

※オーディオアンプとスピーカー本体との間はケーブルでつながっており、ケーブルをつないだまま移動しようとして強くケーブルを引っ張ったり、ケーブルに足を引っかけることが懸念されます。その結果、ケーブルがダメージを受けたり、オーディオアンプが、棚から落下して破損することも考えられますので、移動する際は、十分ご注意願います。

はじめまして、氷川音響研究所の簑田です。

家電メーカーで、入社から定年まで、一貫してAV機器の開発業務を中心に担当してきましたが、あるとき、オリジナルの音響製品を市場に出してみたいという思いが沸き起こりました。そして、2022年に熊本県氷川町にて、氷川音響研究所を創業しました。本製品「fuiigo」が記念すべき第１号の製品となります。

ネット時代の恩恵にあずかることで、熊本の田舎町にいながらにして、全国に発信できることは、私にとって大きな喜びであり、また痛快なことでもあります。清流氷川の流れ、阿蘇の大草原を渡る風、天草の深く青い入り江に静かによせる波、それらの音がリアルな自然の音として再現できる理想の音響装置の実現を目指し、これからも歩んでいきたいと思います。