今、目の前に広がる茶畑を眺めながらこれを書いております。

みなさま、はじめまして。
宇治茶の銘産地、南山城村で放棄茶畑の再生事業を営んでいる西村と申します。

南山城村は京都府で唯一の村。
人口はわずか2600人で、見渡す限り茶畑に囲まれています。

茶の花に魅せられ、消滅可能性都市南山城村を応援したい一心で営農した私がついに商品化した、茶の魅力をまるごと活かしたコスメについてご紹介させてください。

今回ご紹介するチャノキのお花を使ったナチュラルコスメ「few」は、希少な原料を使用したシンプルなスキンケア。

肌を刺激から守りながら、潤いで満たしていく化粧水です。

「few」の主原料は今、私の目の前に広がっている茶畑からとれる茶の花と実。

少し、お茶についてもお話させてください。

「朝茶は七里帰っても飲め」ということわざを耳にされたことはあるでしょうか。
一里は、約4㎞。30㎞近くの道のりを戻ってでも、飲むべきだとされるお茶。
他にも「朝茶はその日の難逃れ」、「朝茶は福が増す」など、一日の始まりである朝に緑茶を飲むようすすめることわざは枚挙にいとまがありません。

ビタミン、ミネラルに加えて、ポリフェノールの一種であるカテキンが豊富に含まれている緑茶。
「難逃れ」として様々な病から身を守るのに役立つ、ということを実経験からも人々は知っていたのでしょう。

それほど生活に身近であった「茶」。
それなのに、役立てられているのは「葉」ばかり。
花や実はどうなのか、と不思議に思ったことはありませんか？

実は、お茶の実や花は繊細な日本人の肌にあった美容成分が豊富なんです。

オレイン酸（保湿）

「美肌をつくる」などと言われることもあるオレイン酸。
人がもともと持っている皮脂の約40％はオレイン酸で、そのため肌なじみが抜群に良いのも特長です。
肌を刺激から守るバリア機能に優れ、角質のごわつきを抑えて肌を柔らかく保ちます。

ビタミンE（うるおいを与える）

ビタミンEは保湿効果もあり、肌の乾燥を防ぐ役割を果たします。特に乾燥が気になる季節などには、ビタミンEが豊富に含まれた化粧水が活躍します。

カテキン（肌を整える）

ポリフェノールの一種であるカテキンはとにかく肌を守る力がすぐれているのが特長。「美肌のビタミン」であるビタミンC、ビタミンEを大きく上回るパワーを持っています。

J. Agric. Food Chem., 49, 4619(2001)より改変

そもそも茶の木はツバキの仲間。
ツバキと言えば「椿油」で有名ですよね。
仲間のツバキの油は美容、特に髪の毛のケアに良いとして知られているのに、こんなに優れた成分を持つ茶の実の油はなぜ知られていないのか。

それにはわけがあるんです。

中国が原産で12世紀頃、日本の京都に初めて伝わったとされる茶。
古くは薬用としての利用が中心で、やがて飲み物として愛されるようになりました。

飲み物として用いられるのは茶の葉。
この葉に栄養を行きわたらせ、良い茶葉にするために、茶農家では剪定を行い、肥料を用います。

そうすると茶の木は花をつけず、実もなりません。
良い茶葉を育てるために、犠牲となってきたのが茶の花、茶の実なのかもしれません。

しかし近年、茶農家の高齢化が進み、だんだんと茶畑に人の手が入らなくなってきました。

すると、茶の木が可憐な白い花を咲かせ始め、実がなったのです。

肥料もやらず、もちろん農薬なども一切不使用。

放置された畑で自然の力だけで咲き開く花。
そこから1年かけてついた茶の実。
潰してみると、じわっと油がにじんで肌の中へと溶けていきました。

椿油よりも格段に軽く、肌なじみが実にいい。

茶の新たな可能性を肌で感じた瞬間でした。
茶葉を人間が育てなくなったからこそ生まれた、茶の新たな可能性。

「few」シリーズはその可能性を活かし切ったリアルナチュラルコスメです。

Point1 自然のままに育ったリアルナチュラルコスメ

人の手が入らない畑で、力強く育ったパワーのある茶花・茶葉と、茶実から抽出した水のみを使用。
もちろん無農薬。肥料も使用していません。
自然のままに育った茶の力をあなたの肌で体感してください。

Point2 空気も水も澄んでいる。そんな村で生まれました。

人里離れた山深い村。
昼夜の寒暖差が大きく霧深い南山城村は宇治茶の銘産地です。
「清冽」という表現がぴったりな空気と水に育まれて生まれた「few」。
人の力ではたどり着けなかった自然の恵みが詰まっています。

Point3 日本人の繊細な肌のための製法にこだわりました。

人肌のケアに用いるコスメが肌の負担になっているのではないか。
そんな思いから、「肌を慈しむ」をコンセプトに開発しました。

日々の忙しい子育て、お仕事やマスク生活でお肌は荒れやすくなっています。
肌へのケアは欠かせないのですが、ものによっては化粧水が染みてヒリヒリしたり、固くなった肌に全く入っていかないことも。

「few」はバリア機能が落ちて敏感になっている肌、お子様の繊細な肌、オーガニックや植物由来の化粧品にこだわっている方をイメージして製法しました。

2022年にお茶の木と花を収穫し、2023年7月～8月に商品開発を行っています。
発送は2023年10月以降にさせていただきます。

茶の力を最大限に活かしたリアルナチュラルコスメをお届けいたします。
各商品は通常の利用で1か月～2か月ご利用いただけます。

「few」エッセンシャルフラワーローション＜化粧水＞120ml

■全成分
水(茶葉・茶花由来)、フルボ酸、米発酵液(アミノ酸)、シロキクラゲ
※茶花・茶葉由来の植物水を原料としており、お茶の成分そのものが入っているわけではございません。予めご了承ください。

■使用方法
適量を手に取り、肌全体に馴染ませてください。

■使用上の注意
・お肌に異常が生じていないかよく注意して使用してください。
・お肌に合わないときは使用をおやめください。

■発売元
エコ・クリエ株式会社
〒619-1421
京都府南山城村大字田山小字柳ヶ谷2番2号

■製造元
清栄薬品株式会社
〒630-0142
奈良県生駒市北田原町1674-10

今後は、「エッセンシャルトリートメントクリーム」「ナチュラルプロテクトバーム」を販売予定です。お茶の可能性を活かしたコスメを、これからも開発していきます。

省みられることがなかった耕作放棄地の価値を再発見することで、京都の茶文化を新しいかたちで広げていきたい。
そんな有志のメンバーで茶畑の収穫体験を実施しています。
ぜひあなたもこの体験にご参加ください。