▶︎扇の柄で彩られた末広がりのおめでたい形を活かした御朱印帳型ノート

▶︎じゃばら折で繋がり、広げると円状に広がります。

京都の伝統工芸品である京扇子は、末広とも呼ばれ縁起が良い品として古くから日本の生活様式の中で親しまれてきました。

しかし、現在はコロナ禍によって贈答品の需要が減少し、日本の伝統文化として受け継がれてきた茶道、舞踊、歌舞伎などで使われる専門的な扇子の需要も大幅に減っているのが現状です。

そこで、扇子の技術や文化・製造に携わる職人を守るために扇子地紙を作る工房と扇子加工・加飾を行う工房が協働プロダクトとして 扇面御朱印帳型ノート「eN」を作りました。（実用新案出願中 出願番号 実願２０２１−２３１８）

▶︎表紙と背表紙を合わせると現れる一枚の絵

▶︎末広がりで吉祥のイメージを持つ扇の形をそのまま御朱印帳に

蛇腹に折られたこの御朱印帳型ノートは、広げると丸くつながって円形になります。

昔から、形が丸いものは「縁起が良い」といわれています。

「円」＝「ご縁」をイメージしています。

日々の暮らしの中で人とのつながりや結びつき、ご縁に感謝する場面は数多くあります。愛情だけでなく友情や絆というものを表す「円」＝「縁」でもあるのです。

「eN」を広げた時に現れる円形には「物事は全て繋がって成り立っている」という思いが込められています。

丸く繋がるノート「eN」を末広がりの寿ぐ感と、人とのつながりを大切にする幸せな気持ちや伝統工芸の技術を感じながらお使いいただけると嬉しいです。

表紙は扇子工房が持つ様々な扇面のデザインと扇面印刷技術で彩られていて上品な仕上がりです。

中でも、職人が手刷りで絵柄をつけていくシルクスクリーン印刷が施された部分は熟練の伝統技法が光ります。

扇面の加飾を専門にし、多くの図案を持つ工房の夏扇や舞扇、飾り扇のデザインから選んだ絵柄は贈答用にはもちろん、お部屋に飾っていただいても華やかです。

中の奉書紙は、和紙の一種で白く厚いしっかりとした高級感のある紙です。奉書紙には裏表があり、表はなめらかでツルッとしていて、裏はざらっとしているのが特徴です。（金封や巻物に使われている和紙といえばわかりやすいでしょうか）

「eN」の中紙は二つ折りにした奉書紙のざらっとした面同志を交互に貼り合わせてじゃばらに折っています。二重になっているため両面使え、凸凹の少ない奉書紙はなめらかな書き心地で、御朱印帳をいただくのに適しています。墨書きの裏移りの心配もありません。

日本で生まれた扇子は、江戸時代には烏帽子、冠と並び幕府の保護を受ける重要産業でした。

「末広」とも言われる扇型は、開いた形が末の方へ向かうにしたがって広がり、次第に栄えていくという意味でおめでたいとされています。

京扇子はこれまで、京都に限らず各地の様々な人たちに親しまれてきた伝統工芸品です。涼を取るためのものとしてはもちろん、茶道や舞踊などの道具としても使われてきました。

しかし、長期にわたるコロナ禍での観光客の減少や舞台・お稽古の中止によってその需要は減少する一方です。

また、近年では職人の高齢化が進み後継者不足と伝統技術の継承が大きな問題となっています。

京扇子づくりの現状やその素晴らしい技術をもっと多くの人に知ってほしい

伝統工芸をもっと身近に感じてほしい

そんな思いから生まれたのが扇面御朱印帳型ノート「eN」です。

様々な用途でお使いいただける本商品は、ワンシーズンに需要が集中する夏扇子や専門性の高い伝統芸能に使われる扇子の絵柄をリデザインして伝統工芸をより身近に感じていただけるよう考案いたしました。

皆様からご協力いただいた売り上げの１０％は、今後のより良い制作のために刷毛などの仕事道具を新調する為と若手の職人の育成など次の世代に繋げていく資金とさせていただきます。

８７の工程がある扇子づくり

京扇子は分業制で、約87回職人の手を通るといわれています。主には扇骨づくり、紙の加工、紙の加飾加工、折加工そして仕上げ加工に別れており、それぞれの加工の中で、熟練の職人が手作業で丁寧に制作しています。

▶︎扇面紙を手作業で張り合わせて裁断する様子

扇に使う紙は一見 一枚の紙のようですが、「芯紙」を中心に上下から和紙を張り合わせたサンドイッチ状になっています。

使う用途によって張り合わせる紙の枚数が変わり、2枚や4枚、多いものでは8枚もの枚数になります。

そうしてできた紙の層の中心部、つまり芯紙を割く形で扇の中骨を差し込みます。

扇子紙専門の職人が作る紙は扇づくりには欠かせないものです。

▶︎刷毛で扇面に色をのせる「色引き」▶︎シルクスクリーン印刷の様子

出来上がった扇の紙の上に糊や膠で箔を貼ったり、刷毛で色を付ける色引き加工、紗版と呼ばれるシルクスクリーンの方法で扇面に合わせた柄を彩ります。30版以上もの色を重ねて出来上がる扇もあります。

扇子を畳んだ時に色が剥がれたり、くっついたりしないように顔料と膠などの調合はその日の湿度や紙によっても微妙に変わります。

扇の加飾は多種多様。

版を重ねて生まれる職人技の力強さや繊細さを感じて下さい。

扇面紙を作る工房と扇面の加飾を行う工房が手を取り合って扇子づくりの技術を詰め込んだ本プロダクト。未来に繋がる新商品として世に送り出せることを願っております。

▶︎「eN」制作風景

・御朱印帳

特別感のある御朱印帳として

御朱印帳としてお使いの場合は、直接書いていただくことも、また書き置きのご朱印を貼ることもできる大きさです。

・アルバム

思い出の写真を貼ったり、子供の成長を記したりと記念の一冊が作れます。

・スケッチブック

日々の気づきや、心打たれたことを書き留めておけます。

・おめでたい席での芳名帳

ゲストブックとして写真を貼ったり、寄せ書きをしたりと思い出を残せる一冊になります。

あなただけの使い方を見つけてください。

表紙のデザインは扇面のカーブに合うようにデザインされています。

扇面工房ならではのデザインで彩られた華やかな表紙をお楽しみください。

「eN」のシリーズは、表紙のデザインや加飾の方法で異なる４種類をご用意しました。

涼シリーズ

夏扇子のデザインを「eN」のためにリデザインして仕上げました。

インクジェット印刷とシルクスクリーン印刷を合わせて製作することで、柄に奥行き感が出て上質な印象に仕上がります。

お手に取っていただきやすい価格と、かわいらしい柄が魅力です。

全部で６種類

舞シリーズ

日本舞踊や新舞踊。お祭りの際に使われる舞扇子をリデザインしました。

職人が一色づつ手刷りで色を重ねて絵柄を作り上げるシルクスクリーン印刷と箔を使って製作しました。

大胆な柄とキラキラ光る箔使いが華やかです。

全部で３種類

飾シリーズ

桜や松など空間を華やかに彩る飾り扇子をリデザインしました。

飾り扇子の刷り型の数は約１５〜２０版あり、職人が一色ずつ版を重ねて一枚の絵を完成させます。

顔料・膠を調合して色を作り、職人が手刷りで仕上げる飾り扇子は高級感あふれる仕上がりです。

全部で３種類

扇面箔押師 米原康人が彩る「eN」

扇面箔押師として、また扇面金彩作家として箔押し金彩の魅力を伝えている 米原康人。箔と言うと豪華絢爛なイメージが先行しますが、「もののあはれ」「幽玄」「侘び寂び」など日本人が美しいと考え受け継がれたきた情緒を扇面に表現するため日々研鑽を積んでいます。

本銀箔を使用した魅力あふれる箔押しの「eN」をお楽しみください。

２種類ご用意しました。

▶︎金彩作家 米原康人 作業風景

「eN」の持ち運びにぴったりな扇面形西陣織トートバッグをマクアケ限定で！

（好評だったら追加で作るかも・・！）

▶︎裏地も付いたしっかりたバッグは京都で縫製しています。

オリジナルオーダーで作る「eN」をマクアケ先行のリターンとしてご用意しました

あなたのデザインしたオリジナルの表紙で「eN」を彩りませんか？

例えばこんなふうにデザインしていただいたものを表紙にしてお作りします。

扇子屋が提案する「eN」ならでは。同柄の扇子とのセットは４種類。

扇子づくりの未来を応援してくださる方には、半げしょうでの「投扇興体験」を特別価格で！

扇や半げしょうの店舗奥の御座敷で楽しむ 江戸時代から続く扇子を使った遊び「投扇興」を４名様までお楽しみいただきます。

舞妓さんといっしょに巡るご朱印ツアー

都七福神のうちの２社「六波羅蜜寺」と「えびす神社」参拝。ご朱印をいただくツアーです。出発前に扇や半げしょうの御座敷で舞妓さんの舞を鑑賞してから出発です。

仕様

ギフトにもお使いいただける専用の紙箱に入ります。

「eN」

・サイズ／（約）横23.5cm x 縦17.1cm （図参照）

・中身／奉書紙 １２山（裏表合わせて４５面あります）

・素材／紙

最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。

本プロジェクトを通して出会うことのできた応援してくださる皆様との「ご縁」を大切に、これからも京扇子の工房として伝統技術を先の時代へと繋いでいけるよう努めてまいりたいと思います。

ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

メンバー

扇や半げしょう

はじめまして。扇や半げしょうの店長吉尾佳世子です。扇子の需要が減少する中、京扇子の良さを知って欲しい、京扇子を作る職人の技術を繋いでいきたいとの思いから、扇面御朱印帳型ノート「eN」を清水商店株式会社と有限会社西野工房の共同で開発しました。今までにない形のノートとなり、皆様とのご縁で少しでも京扇子の未来に繋がる商品になることを願っています。

清水商店株式会社

当社は昭和２１年に京扇子の地紙専門店として創業しました。創業当時より良い京扇子を創り出すという事に邁進しておりますが、時代の流れとともに京扇子を取り巻く環境も大きく変化してまいりました。それに伴いお客さまから頂戴する様々なご意見やご要望も年々大きく進化してきましたもちろん創業当時からの製品も今なおご愛用頂いておりますが、現在ではその当時は考えもつかなかったような製品の数々もご愛用頂いております。当社は常にその進化の先を見据え、これからも京扇子の土台として基本技術の高度化を進めながら、常に「向上心」をもって更なる可能性を求めて新たな技術や新たな分野への開拓に挑戦し続けていく所存です。

有限会社西野工房

明治45年、扇骨の蒔絵師としての扇子職人である祖父から一世紀余り、西野工房は扇子作りを続けて三代目となります。
扇子は、約80もの工程を、熟練の職人の手を通り完成致します。
それぞれの工程に伝統の技法があり、その伝統を引き継ぐ者が少なくなっている中で、西野工房ではスクリーン版画にこだわった扇絵、先代の意思を引き継ぎ、「ええ扇子」を作ることを心がけ、プロの職人集団としてこれからも扇子作りに精進しています。
現代の生活様式が変わる中で、伝統の技法の素晴らしさを次世代に伝え、「時代に合う扇子」「新たな商品」を発信して行きたいと思っております。
そして、京都の若き後継者達とともに、京扇子を通して扇子業界を守っていくことが使命だと考えております。

たくさんの皆様のご支援を心よりお待ちしております。