「国境の酒」与那国島・どなん酒造です

こんにちは。与那国島のどなん酒造で代表を務める大嵩長史です。琉球泡盛「どなん」で知られるどなん酒造（旧・国泉泡盛）は、国境の離島と言われる与那国島で昭和33年の創業以来、酒造りを続けてきました。与那国島だけで製造が許可されたアルコール日本最高度数の60度前後の花酒（はなざけ）は、芳醇で香り豊かな泡盛です。与那国島でとれるクバの葉を使った「クバ巻きボトル」はお土産や贈り物としても支持いただいています。

2011年には、それまでの祖納集落から、現在の場所に本社・工場を移転しました。これは、泡盛の製造量が拡大する中、当社は設備更新を考えるタイミングにあり、当時の工場は住宅地のど真ん中に所在していたことから、近隣の生活環境への影響を考えた結果、集落外への移転を決断したものでした。

（祖納集落の旧工場）

過酷な気象条件下で酒造りがピンチ

しかし、台風や慢性的な塩害などの厳しい気象条件下での酒造りは設備にかかる負担も大きい状況にあります。

現在の当社工場は与那国島最高峰の宇良部岳の中腹にあり、風の強い冬場は海水の飛散にさらされる時間が長期に渡ります。

（冬場の与那国島・打ち寄せる海水は霧状になって強風に乗り山の中腹まで飛散）

残念ながら、2019年には、導入して日が浅かったはずの冷却設備の不調が目立つようになりました。その矢先、コロナ禍が襲い、売上の大幅減により守りの経営に徹する中、冷却設備も部品の交換などできる修理を重ねつつ製造を続けてきましたが、2022年夏に冷却設備の本体が完全に動かなくなりました。

（夏場の台風や冬場の悪天候による塩害で冷却設備が修理不能の状態に）

長引くコロナ禍の影響で、資金的に設備更新の余力をつくることが難しく、その間、誰もが厳しい状況だと言い聞かせ歯を食いしばり、漁協で氷を購入しながら温度管理を行い何とか製造を続けてきました。

2023年５月の５類移行後は、沖縄を訪れる観光客数は回復基調に入りましたが、氷による温度管理手法のままでは、製造できる数量には限界があり、スーパーや土産品店、飲食店などの各お取引先様からご要望いただいている納品希望数量の１～２割程度の生産までしか追いつかず、会社の収支的にも厳しい状況を迎えています。

再び、日本最西端の島から、沖縄、そして与那国の食文化を守り継いでいくために、厳しい気象条件下で起こった冷却設備の故障に対する設備入れ替えと、塩害対策のための資材調達をさせていただき、経営が持続できる製造体制への回復を応援していただけますよう、なにとぞお願い申し上げます。

「島米」「どなん」希少な泡盛を提供

本プロジェクトでは、これまで大切に貯蔵してきた2011年の工場移転以前に製造した希少な「島米の古酒30度（2006年蒸留）」、「島米の古酒52度（2008年蒸留）」、「どなん長期熟成59度（2001年に60度で蒸留）」、さらに、本プロジェクト終了後最初に製造する花酒「新生どなん60度」、泡盛「新生どなん30度」をリターン提供させていただきます。どうか国境離島の酒造りへの応援よろしくお願いいたします。

本プロジェクトでリターン提供させていただく「島米の古酒」や「どなん長期熟成59度」は、祖納集落にあった1958年創業の旧工場で蒸留されました。旧工場で蒸留された「島米の古酒」と「どなん長期熟成」のリターンについては旧工場をモチーフにした本プロジェクト限定ラベルでお届けいたします。

島米の酒が希少である理由

（複数の農家で稲作が行われていた1990年代の与那国島）

島米の酒は、いずれも与那国島の稲作農家によって育てられた「ひとめぼれ」を原料米としています。一般的な泡盛は長粒種であるタイ米で作られ、私達日本人が一般的に食すジャポニカ米で製造されることはほとんどありません。

味はタイ米で仕込む一般的な泡盛と比べ、ほのかに甘みを感じ、少し日本酒に似た喉残りを感じます。20年近い貯蔵期間を経て、島米の酒は、よりまろやかな味わいへと熟成しています。

この島米の酒は、現在では幻の酒となってしまいました。仕込み当時の平成18年頃には複数あった稲作農家は、現在では１戸だけとなり、生産規模的にも泡盛を仕込めるほどの量が原料米として流通することはなくなってしまったためです。原料米の種類、生産農家数、そして貯蔵年数を重ねた古酒であること。これが島米の酒が希少である理由です。

（現在の水田跡地の風景。島米の酒は幻の酒に。）

長期熟成59度とは

与那国島だけで製造が許可されたアルコール日本最高度数の60度前後の花酒は、芳醇で香り豊かな泡盛です。花酒は、泡盛を蒸留するとき最初に出てくる酒（初留液）のことで、粗濾過で仕上げているため原酒ならではの香り楽しめることが大きな特徴です。そして、長期熟成された５９度の花酒は、のど越しがまろやかに仕上がっていて旨みさえ感じられます。

本プロジェクト後に最初に蒸留される「新生どなん」

本プロジェクト完了後、最初に蒸留するどなん（60度、30度）を「新生どなん」と銘打ち、本プロジェクトのリターンとしてご用意いたします。与那国島でとれるクバの葉を使った「クバ巻きボトル」はお土産や贈り物でも人気です。新生どなん60度（600ml）はクバ巻ボトルでご用意いたします。

スケジュール

■ 5月下旬 ：本プロジェクトの募集期間終了
■ 6月〜7月：冷却設備の手配・設置、サポーター様のお名前掲載パネルの準備開始
■ 8月 ：新生どなんの蒸留開始
■ 9月 ：全リターン品が出揃い発送準備開始
■ 10月 ：リターンをサポーターの皆様の元へお届け、工場内でのサポーター様のお名前掲出

リターンについて

全リターン共通

すべてのリターンについて、どなん酒造工場内にサポーター様のお名前をパネルにて掲出させていただきます。応援購入額によって「ゴールドスポンサー」「シルバースポンサー」「ブロンズスポンサー」のカテゴリをご用意させていただきます。

■ ゴールドスポンサー：応援購入額 100,000円以上のサポーター様

■ シルバースポンサー：応援購入額 50,000円以上100,000円未満のサポーター様

■ ブロンズスポンサー：応援購入額 49,999円までのサポーター様

リターン一覧

①8,000円

新生どなんセット

本プロジェクト完了後に導入する冷却設備で最初に製造する新生どなんのセット＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■２種類のお酒（各１本）
・新生どなん60度クバ巻（600ml）
・新生どなん30度（600ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

②11,000円

「熟成59度×新生60度」飲み比べセット

どなん長期熟成59度＋新生どなん60度＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■２種類のお酒（各１本）
・どなん長期熟成59度（180ml）
・新生どなん60度（180ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

③15,000円

「島米古酒30度×新生30度」飲み比べセット

島米の古酒30度＋新生どなん30度＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■２種類のお酒（各１本）
・島米の古酒30度（720ml）
・新生どなん30度（180ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

④20,000円

飲み比べセット

４種のお酒の飲み比べセット＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■４種類のお酒（各１本）
・島米の古酒30度（180ml）
・島米の古酒52度（180ml）
・どなん長期熟成59度（180ml）
・新生どなん60度（180ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

⑤22,000円

島米の古酒52度

島米の古酒52度＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■１種類のお酒（１本）
・島米の古酒52度（720ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

⑥30,000円

【甕（かめ）入り・３升】新生どなん30度

本プロジェクト完了後に導入する冷却設備で最初に製造する新生どなん30度(甕(かめ)入り)＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■１種類のお酒（１個）
・新生どなん30度（甕（かめ）入り・３升・5400ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

⑦50,000円

古酒・長期熟成セット

３種の古酒セット＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■３種類のお酒（各１本）
・島米の古酒30度（720ml）
・島米の古酒52度（720ml）
・どなん長期熟成59度（720ml）

■工場パネルへのお名前設置（シルバースポンサー）

⑧50,000円

【甕（かめ）入り・３升】新生どなん60度

本プロジェクト完了後に導入する冷却設備で最初に製造する新生どなん60度(甕(かめ)入り)＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■１種類のお酒（１個）
・新生どなん60度（甕（かめ）入り・３升・5400ml）

■工場パネルへのお名前設置（ブロンズスポンサー）

⑨180,000円

【甕（かめ）入り・３升】島米の古酒52度

島米の古酒52度(甕(かめ)入り)＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■１種類のお酒（１個）
・島米の古酒52度（甕（かめ）入り・３升・5400ml）

■工場パネルへのお名前設置（ゴールドスポンサー）

⑩300,000円

【甕（かめ）入り・５升】島米の古酒52度

島米の古酒52度(甕(かめ)入り)＋工場内に設置するパネルへのお名前掲載権です。

■１種類のお酒（１個）
・島米の古酒52度（甕（かめ）入り・５升・9000ml）

■工場パネルへのお名前設置（ゴールドスポンサー）

応援購入よろしくお願い申し上げます

日本最西端の島から、沖縄・与那国の文化を守り継いでいくために

アルコール度数60度前後の花酒が与那国だけで製造が許可されたのは、飲用以外にも大切な儀式に用いられてきたという歴史・文化的背景にも起因しています。

離島の中のさらに離島であると形容される与那国島での酒造りには、厳しい気象環境下による激しい塩害と人や物の移動に対する高コストなど、小さくない負担がついてまわります。

それでも、皆様からの応援を糧に努力と工夫を真摯に重ねながら、これまで守ってきた与那国の文化をこれからも守り継いでいきたいと考えています。どうか応援購入という形での温かいサポートを宜しくお願い申し上げます。