プロジェクト概要

今回のプロジェクトは、入場料のある「本と出会うための本屋」文喫と、人の挑戦を応援するクラフトビールを”採算度外視・常に変化”で追い求め続けているトライピークス(TRYPEAKS)がタッグを組み、支援者の皆さんと一緒に「本と過ごすためのビール」というコンセプトのビールを作り上げていくものになります。

文喫はこれまで、多くの読書体験を拡張してきました。
入場料を払って、ゆっくり本と向き合うことで、より深く本の持つ魅力を味わい、自分と向き合うことができます。

「本と過ごすためのビール」もまた、読書体験を拡張するものです。

お酒を飲んで、いつもより大胆になった自分に出会ったことはないでしょうか？いつもは買わないような本を買ってみたり、だれかとお酒を酌み交わせば、いつもより熱く語り合い、お互いに理解を深め合うこともできたりします。

日常を離れて、知らなかった本に手を伸ばす。
本をきっかけに見知らぬ誰かと話をする。
誰かの新しい一面、自分の新しい一面を見出す。
新しくつながっていく。

そんな体験を「ビール」はさらに促進してくれるはずです。
「本屋がビールをつくる」。ちょっとワクワクしませんか？

新たな自分との出会いや、誰かとの交流を後押ししてくれる「本」、そして「ビール」を組み合わせることで、より読書体験を深く、面白くしていくプロジェクト。「本」も「ビール」も何度も親しみ深く触れ合ってきた一方で、組み合わせると誰も体験したことがないようなこの可能性を、本を愛するひとたちとともに探っていきたいと思っています！

ぜひ我々と一緒に、新しい「本と過ごすためのビール」、そして新たな読書カルチャーをつくりましょう。

今回のプロジェクトの魅力／文・りょかち

六本木に「文喫」という書店がある。

入場料のある"本と出会うための本屋"、無数に並んだ本と出会いながら読書を楽しめる場所。私の中では、読書体験を拡張してきた東京の代表的なシンボルだ。

一風変わった本屋である「文喫」では、沢山の"自分"と"他者"との出会いがある、と文喫の方が熱く語ってくれた。読書は自分と出会う旅とよく言うけれど、「本と出会う」ことでさえそれは達成されるらしい。

例えば、無数に並べられた本棚から、自分がなんとなく気になった本を手に取っていく。そうするだけで、「今日の自分の興味アンテナ」が可視化されるというのだ。

同僚と喧嘩した日には、コミュニケーションの本が多いかもしれない。気になるあの娘が好きな作家を知った日にはその作家の本を思わず手にとってしまうかもしれない。雨が降ったときにはふと、雨の描写の美しい小説や、あるいは、自然と人間の歴史をつづった資料を手にとってしまうかもしれない。

その日の自分の脳みそのアンテナが、ランダムに並べられた本を手に取る動作を重ねることで見えていくというのである。とっても面白い。

さらに、その本は"他者"との出会いも与えてくれるという。

例えば誰かの机の上に置き忘れられた本。

誰かの腕に抱えられている本。

そこから誰かの興味のアンテナを知ることができる。あるいは、返却棚に残された本から今はもうそこにいない誰かを想像することができる。ときにはその興味アンテナが魅力的で、見知らぬ誰かとその本についての話をはじめてしまうかもしれない。

文喫にはそんな、"本を「読む」だけでなく「使う」読書体験"を、楽しむ人達で溢れているのだ。

「読書の楽しみ方を再定義するビールを作りたい」。

そんな「本と過ごすためのビール」を最初に提案したのは、「文喫」さんだそうだ。ビールづくりをサポートするのは、クラフトビールというアイテムを媒介して、様々な思いやストーリーをプロダクト化している「トライピークス(TRYPEAKS)」さん。これまたぴったりな組み合わせである。

ところで、「お酒を飲みながら読書」ということをどれだけの人が経験したことがあるだろう。

お酒を飲みながらの読書は、血流が良くなるからだろうか、「いつもよりアグレッシブな冒険」のようだと、私は思う。

感性が活性化されて、どんどん先が読みたくなる。なんでもない一文に感情がぐらぐらと湧き上がってきたり、物語の中の誰かの一言に大胆な感情をいだいたりする。時には、先を急ぎたくて数文字読み飛ばしてしまったりする。足が速くなったように、文字の上を気持ちが駆け抜ける。

さらに、感動的な場面が出てきたならば、誰かに共有したくなることもあるだろう。お酒を飲んだら大切な誰かやいつかの宝物のような日を思い出すのはなぜだろう。本を片手にお酒を飲めば、本の中の一文がくれる情報に力を借りて、もっと遠く、もっと鮮明に、思いを馳せることができる。

お酒は人を”おしゃべり”にさせるのも特徴だ。時には自分でも思いも寄らない本音やアイデアが浮かんできたり、いつもは話さない話題を、いつもは話さない人と話せたりする。

お酒を片手に、選んだ本はいつもと違うものになるはずだ。

お酒を飲んだ自分と本の対話は、いつもと違うものになるはずだ。

お酒を片手に本を選んだ人との会話は、いつもと違うものになるはずなのである。

まさに、お酒は「文喫」の中で得られる"自分"と"他者"との出会いを加速させるアイテムなのかもしれない。

本とビールを文喫で楽しむ。

それは、「新しい読書体験」、「新しい読者」との出会いになるだろう。

一方でこれは紛れもなく、読書体験を拡張してきた文喫の歴史の延長線上にある挑戦なのだ。

本との出会いをよりやわらかく、多様にするビール。
本を読む体験に寄り添うビール。
本の性質をemphasizeするビール。

本とビールを"使って"、いつもの「自分」からはみ出す体験を楽しんで欲しい。そんな思いでこのプロジェクトは考えられている。

そして、この「新しい読者像」を実際に読書を愛する人達と一緒に考えたいからこそ、このプロジェクトはある。

「読書体験を深め、広げるビールとはどんな味であるべきか？」
「どんな感動があるべきか？」
「お気に入りの本の隣に置くならば、どんな見た目が好ましいか？」

いつか、愛読書片手に手に取るビールが、自分がかかわりをもって作られたものだったならばどんなに嬉しいだろう。

どんなビールができあがるのか。その未知数な可能性を、本を愛する人達と"探り当てていく"試みがはじまろうとしている。それこそ、お気に入りの１冊を探り当てるときのように。

文喫とは

文喫六本木とは、「本と出会うための本屋」をコンセプトに2018年12月にオープンした入場料のある本屋です。

入場料がスイッチとなって能動的に「本との出会い」を求めるモードに切り替わります。文喫には人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約３万冊の本が並びます。ほかの本屋とは異なり、３万冊の本の中で１冊として同じ本はありません。数え切れないほどの本棚に囲まれて、自分のその日の感性に従って本を選び取りながら、一冊一冊を納得がいくまでじっくりと味わうことができます。

様々な気分に合わせて本との出会いが楽しめるよう、多様な空間を用意しています。一人で本と向き合うための閲覧室、複数人で利用可能な研究室、小腹を満たすことができる喫茶室があり、多様な読書体験が可能になっています。

人が本と出会い、本を介して人と出会い、人を介して本と出会う。本を起点に多様でオープンな出会いが生まれる場として進化し続けています。

【このプロジェクトへの思い】

文喫は昨年12月、オープンから1周年を迎えることが出来ました。

おかげさまで多くの方にご来店頂き、選書ワークショップやトークイベント、オールナイトでの音楽イベントを開催したり、「文喫定期券」(定額制会員サービス)を開始したり、多様な本との過ごし方を提案してきました。その結果、文喫自体が「居場所」としての機能を持つことも出来たのではないかというのがこの1年間の実感です。

2年目を迎えるにあたり、より多くの人にとっての居場所になる本屋にしていきたいと考えています。そのために、文喫自体は勿論、文喫に集う人たちの象徴となるようなものを作りたいという想いからこのプロジェクトはスタートしました。

文喫に集う人たちが、本と向き合い、本と出会い、人と出会い、新しい自分と出会う。その傍らに文喫のビールが寄り添う。

そんな光景を思い描きながら、自分に深く潜り込み、誰かとコミュニケーションする、両義的なアイコンとして、ビールを選びました。

文喫のビールを起点に、「本×ビール」という新たな読書スタイルが定着することを望んでいます。いつもより少しだけ自由に、本と向き合うためのツールとしてのビール。

ビールを起点に新しい本の体験を創り上げるこのプロジェクトをご支援いただけたら嬉しいです！

トライピークス(TRYPEAKS)とは

トライピークス代表の山口公大と申します。ここまで読んでいただいた皆様、本当にありがとうございます。

2018年に私はアフリカのキリマンジャロに登頂しました。その際に得たインスピレーションを元にサラリーマンを一度辞め、クラフトビールの事業を始めました。

トライピークス(TRYPEAKS)は、自分の人生に立ち向かい＜TRY＞+それぞれの山に登る＜PEAKS＞、という由来からきています。どんな一歩でも、前に進む全ての人を支え、応援することによって、また新たな一歩を踏み出させる。誰かと競って一つの山を登っていくのではなく、あらゆる人が持つ、自分の山に登る勇気をみんなで称える世の中にしたい。

当時行ったクラウドファンディングでは、本当にたくさんの支援額と支援者が集まり、大きな記録(Makuakeビールカテゴリ歴代1位*2020年2月29日時点「自社調べ」)ができました。また、その後も"居酒屋に置かない"・"販売店に卸さない"ことを決め、挑戦がおきる場所に置くことに徹底的にこだわり、様々な企業の決起会・コミュニティスペースに置いてきました。

▼会員制カレー屋6curryにて

▼都内にあるビールを全種類飲むイベント

ずっと挑戦をする場に置き続けてきたブランドだからこそ、今回の読書体験の再定義のこのプロジェクトを通じて、新しい挑戦をデザインできればと思います！

スケジュール

リターンについて

★【makuake限定・選書体験コース】選書サービス体験５冊+文喫ギフトチケット1枚+ビール1本(もしくはドリンク1杯)：4,000円／20名様

文喫では、ブックディレクターがお客様のご要望を丁寧にヒアリングして本を選ぶ「選書サービス」を実施しています。今回の支援者のみなさまには、この「選書サービス」を気軽に体験していただけるリターンをご用意しました。最近気になっているテーマの探索や、思いもよらない本との出会いをお手伝いさせてください。

★【あなたの選んだ本が文喫に並ぶ】 選書本箱作成＋お名前紹介：10,000円／10名様

文喫には約3万冊の本が並び、毎日多くのお客様がワクワクしながら店内をめぐっています。こちらのリターンでは、そんな文喫内に、あなたが選んだ本だけでつくった本箱を特別に展開することができます。「この本を知ってほしい！」「自分が選んだテーマで本屋さんに本を並べることが夢だった！」など、自由に本を選んで、並び方をデザインしていただける方、大歓迎です！

★プロジェクトメンバー + 味を決める会参加権：30,000円／10名様

読書体験を拡張するビールの実現を目指し、一緒にプロジェクトに参加してくれるメンバーを募集します。また「本と過ごすためのビール」の要になる、味を決めるイベントにご参加いただけます。世界の様々なビールを飲みながら、本と過ごす体験に寄り添うビールとはどんな味なのか？を考えるワークショップ形式で、3月末に開催予定です。お気に入りの一冊を探すときのように、本と過ごす気分にぴったりの味を一緒に探しましょう。

資金の使い道

集まった費用は、プロジェクトにかかる費用に使用させて頂きます。(ビール醸造費用・WEBサイト改修費用・デザインやグッズ費用・プロジェクトメンバーへの報酬...等)

実行者紹介

文喫 team
伊藤 晃 / 林 和泉 / 有地 和毅 / Haruka Saijo / 藤原 拓也

トライピークス(TRYPEAKS) team
山口 公大 / りょかち / Kensuke Uematsu / 大巾 博史 / 小見山 薫 / 岡見 悠平 / Seiichiro Nakamasu / 植松 康佑 / 田中 健二郎 / 紅林 達也

サポート
Ami Takahashi / Chiaki Ishikawa / Futoshi Ebisawa / Michihito Kitaguchi / Sae Morikawa / Saori Nishitoba / Satomi Suzuki / Suisei Taniho / Takuma Tojo / Yuhei Yokoyama / Yukiko Komura / 林勝明

*写真は文喫team