LMGテーブル開発から一年。より快適なキャンプライフを求めてカタチにした薪割り機。

「LMGテーブル」のプロジェクト掲載から1年。相変わらずキャンプを楽しんでいた私。以前の様に近くにいたベテランキャンパーさんに助けていただく事もなくなり、ある程度の問題なら自分で対処できるほどになっていました。

キャンプ日和のとある日。いつもと違うキャンプ場へ足を運ぶと、薪割り体験コーナーで手斧を持って薪を割っている方々が見受けられました。これまでの私のキャンプといえば、ホームセンターであらかじめ焚べやすいサイズにカットされた薪を購入し、そのままキャンプ場へ向かうというのがいつものキャンプルーティーンでした。

ですから「薪を割る」という体験をしたことがなかったのです。

体験していく方々の表情をみると清々しく楽しそうな感じだったので、それを見た私も感化されて体験してみたいという気持ちになり初挑戦しました。あまり力を入れずに割ける針葉樹を割った時、その音と爽快感が気持ちよく、1本では飽き足らず気付けば何本もの薪を割いていました。

それからというもの体験コーナーがあるキャンプ場では薪を割きに出向き、それでは気が済まず、とうとう知人から一斗缶大の薪割り機を借りて薪を割るくらい今では自分のキャンプルーティンに「薪割り」が欠かせないほどとなっていました。

借りた薪割り機は薪を片手で軽く抑えてもう一方の手でハンマーを持ち、釘を打つ要領で上から薪を叩いていくことで割けるという物でした。テントのペグ打ちで使っているハンマーがそのまま使用できて、手斧よりも危険性が少なく、お子様でも気軽に使用できる素晴らしい商品だと感じていた私は知人に借りっぱなしというのも申し訳ないので、商品の購入を考えるようになっていました。

しかし、即決で購入しようという考えには至りませんでした。

薪割り体験を重ねてきたからこそ「こうなれば良い、こうであれば嬉しい」という願望が出てきたのです。

キャンプライフの中に「薪割り」という楽しい時間が生まれた一方で、割いた後は使わないこのギアのためにスペースを確保して車に積み込むことがもったいないと感じ始めていたのです。

「どうにか嵩張らず、持ち運びも楽で、簡単に組み上がる形に出来ないか...」という思いが湧いたその時をきっかけにBacatsの第二弾プロダクトとして小型薪割り機を製作しようと考えたのです。

まず自分自身が感じた薪割り機に対するデメリットをより良い形に変えようと考えました。「一体物で嵩張る既存の薪割り台を分解できるようにしたい」「持ち運びが容易な重さにしたい」などが思いつく中、重さを軽くする為には第一弾プロダクト「LMGテーブル」で主に用いたアルミニウムで製作してみるのはどうかと考えました。しかし、アルミニウムは軽量であると共に柔らかい金属である為、薪を上から叩きつけると変形してしまう恐れがあったのです。アルミニウムでの構想を止め、薪割り機にぴったりの材料を探す為に製作工場内を探索していると、たまたま置いてあった0.6cmの黒皮鉄板に目が留まりとても肉厚で頑丈な為、プロトタイプとして黒皮鉄板で製作する事に決めました。試作を作ってはフィールドテストをするという繰り返しを幾度も行い、ようやく自分自身が欲しく、既存の薪割り機のデメリットを良い形に変化させたプロダクトが完成しました。

特徴その①　嵩張らない、そして持ち運びやすい!

嵩張らない様に分解・組み立てが出来る構造を考えました。土台(ベースプレート)、薪を割くための台(スプリットプレート)、刃が付いている台(ブレードプレート)の3枚で単純構成。それぞれのプレートには雨や雪にも耐えられるように、素材の黒皮鉄板の上に更に黒メッキ処理を施しています。

また、本革本来の手触りを感じることが出来る牛ヌメ革を採用した標準装備のバンドを用いることで、バックパックやモールシステムに一纏めにして携帯が可能。キーホルダーの様な感覚で持ち運ぶことが出来ます。

特徴その②　たった3秒で組み上がる容易さ

お子様にも優しい3ステップ構造。ベースプレートをフィールドに配置した後、ベースプレートのスリットにスプレットプレートとブレードプレートを差し込むだけ。わずか3秒ほどで組み上がります。

特徴その③　広葉樹も割けるくらいガシガシ使いこめる!

PWSで針葉樹を割くと...

薪の大きさによって左右されますが、画像のサイズの針葉樹ですと私の手持ちハンマーで3回ほど叩くと割けました。あらかじめ切れ目が入っているかの様に次々と薪が割けていく爽快感がたまりません。すぐにでも火を起こしたい寒い日にはもってこいです。

その秘密は0.6cmの極厚刃。針葉樹だけではなく広葉樹にも対応する様、またガシガシ使っても平気な作りにする為、この極厚刃を採用しています。

PWSで広葉樹を割くと...

ハードウッドとも呼ばれている広葉樹は針葉樹よりも硬く、こちらも針葉樹同様に大きさによって左右されますが、画像の様な薪で私の手持ちハンマーで5〜7回程叩けば割けます。

また薪の食い込みストロークを深くすることで薪が割けやすく、スプリットプレートの曲線部で食い込んだ薪を外側に広げることでさらに割けやすい構造にしました。

特徴その④　ツメでしっかり地面をホールド! 安定して使える!

組み上げた際にベースプレートから出るペグの様な突起により、フィールドにしっかりホールド。金槌で叩いたエネルギーが分散しない様にしている為、薪割りがしやすくなっています。

また強い力で上から押さえつけるほど、3枚のプレートがより頑丈になりパーツが外れない様になっています。

機能美の中にBacatsのミリタリーデザインを盛り込んだ小型薪割り機「PWS」

黒皮鉄板はアルミニウムの約3倍の重さがあります。そのため穴を空けて軽量化を図るのにも一工夫。薪割りに必要な強度を保ちつつ、ブレードプレートにはBacatsのロゴマークである山猫の眼。

土台となるベースプレートにはミリタリーデザインを基調とするBacatsならではのターゲティングが施されています。

ブレードプレートの刃先には第一弾プロダクト「LMGテーブル」で用いられたレーザマーキングによる刻印が施されています。

考えに考え無駄な部分を削ぎ落とし、細部まで拘り小型化に成功したこの薪割り機を米国の兵器メーカー”PWS”に準え、Portable Wood Splitterとしました。

PWSスペック表

構成パーツ: ベースプレートx1枚、ブレードプレートx1枚、スプリットプレートx1枚、牛ヌメ革レザーベルトx1本

寸法:

ベースプレート: 縦14cm x 横 14cm x 厚み 0.6cm

スプリットプレート: 縦11cm x 横13cm x 厚み 0.6cm

ブレードプレート: 縦14cm x 横 13cm x 厚み 0.6cm

牛ヌメ革レザーベルト: 縦 29cm x 横 2.4cm x 厚み 0.25cm

重量: 1kg

素材: 黒皮鉄板

加工: メッキ処理

ブランド名の由来

ブランド名を考える際に思い浮かんだのは、資材を蓄えた拠点にいるかの様にギアに囲まれたベテランキャンパーさん。

そこからBase Camp Toolsという言葉が浮かび上がり、略してBacats(バキャッツ)としました。また、猫を冠したブランド名であること、「ベースキャンプ」という言葉からミリタリーテイストなデザインにしようと考え、ロゴマークは山猫をモチーフとしました。猫を育てて愛するかのように沢山のユーザー様にBacatsのギアを’飼って’ほしいと願いを込めています。

共にキャンプを愛する家族や仲間同士で、それぞれがお気に入りのギアを持ち寄る中で選ばれるブランドの1つでありたいという願いも込めています。

楽しさや癒しは勿論のこと、キャンプならではのコミュニケーションや助け合いがBacatsを通して沢山起これば良いと願っています。

ものづくりの中心地、燕三条の技術を継承。北の大地で進化し続けた90年の歴史。

ものづくりの魂は受け継がれる

Bacatsのものづくりを支えるのは、北の大地札幌で90年以上の歴史を持つ株式会社樋口。創業者は、昭和5年にものづくりの中心地である新潟県の燕三条から札幌へ入植。銅製品加工の樋口鉄工所として発足して依頼、道内他社に先駆けてアルゴン溶接機やレーザ加工機を導入するなど、常に最先端の技術を反映させた商品の製造を行っています。

主に手掛けている製品は、ステンレス製の建築金物や大型浴槽、業務用厨房機器と並ぶキッチンブランド「Suzuran Kitchen」を展開しています。現在では、金属加工工場の他にも木工工場を所有しており、90年以上にわたってものづくりの技術を継承し続けています。

プロジェクト概要

スケジュール

プロジェクト開始日: 2023年12月22日〜2024年1月21日

目標金額と使い道

目標金額20万円: ブランドのプロモーションや認知拡大

ブランドとしてまだまだ若いBacats。そのものづくりに共感していただけるサポーター様と共に更なるブランド醸成とつながりを大きくしていきたいと考えております。

実行者からのご挨拶

ここまでプロジェクトページをご覧頂きまして、誠にありがとうございます。

申し遅れました、Bacatsプロジェクト代表の北岡と申します。

昨年に引き続きまして2度目のMakuakeさん掲載をさせて頂いております。

前回は「【創業92年の鉄工所が作る】極厚アルミ板で製作!!なのに軽い!!高い拡張性を備えたアルミテーブル!」を掲載させて頂き、多くのサポーター様より反響がありとても嬉しい結果となりました。これもキャンプを愛するサポーターの皆様のお陰と存じます。大変ありがとうございました!

創業92年の鉄工所が作る】極厚アルミ板で製作!!なのに軽い!!高い拡張性を備えたアルミテーブル!

https://www.makuake.com/project/bacats/

たくさんの応援購入があり、今年8月に目標として掲げておりましたBacatsのブランディングサイトをオープンすることが出来て、サポーターの皆様にはとても感謝しております!

Bacats ブランディングサイト

https://bacats.jp/

Bacats第2弾プロダクト「PWS(Portable Wood Splitter)」は前回のアルミ製テーブルのデザインやコンセプトを踏襲しつつ、私自身が「欲しい!」と感じるギアとしてこの度の小型薪割り台開発を始めました。

上記でも記しましたが、既にマーケットに存在するもののほとんどが一体物な為、ストーリーの2つ目のポイントとして掲げさせて頂いた「嵩張らない、持ち運びやすい、すぐ組み上がる、使い込める、安定する」ということを念頭に考案しました。幾度のフィールドテストを行い、ついにシンプルでお子様でも気軽に扱えるような商品が誕生いたしました。

このプロダクトの誕生により私自身が「薪割り」という行為に対して「気軽に行えるもの」という考えに変わり、よりキャンプライフが充実したものとなったので、この気持ちが沢山のキャンパー様に届けばと考えております。

またまだまだBacatsを知らないキャンパーさんにも手に取って頂き、お気に入りギアの仲間入りとして'飼って'頂ければと存じます。