メッセージ

デザイナー、パタンナーとして長年、ファッションビジネスに携わってきた私たち。より良いものをつくりたいという情熱を持ちつつも、アパレル業界特有の、シーズンごとに過剰な無駄がでるシステムや、低コストで製造するための生産地への搾取などさまざまな問題を目の当たりにし、アンビバレントな想いを抱き続けてきました。そこで、「突然大きな変化を生み出すことはできないけれど、まずは自分たちにできることからはじめよう」

そんな想いを今回のプロジェクトに込めて、みなさんと一緒に”心豊かな世界”を創っていきたいと思っています。

端材を再利用した、驚きと遊び心のある素材

今回、私たちが着目したのは、端材そのものが持つ美しさや多様性。

「服づくりの工程で大量に出る、サンプル生地やはぎれ、糸くずを廃棄せずに再利用できる方法はないだろうか？」という視点から生まれたアイデアです。加えて、レジ袋やショッパーといった、消費生活に欠かせない包装資材も生かし直すべく、ストックしてきました。

透明なオレフィン樹脂素材に、オーガンジーのはぎれ、糸くず、レジ袋の１部分、都市の片隅に咲く草花――といった端材をコラージュのように散りばめ、洋服の芯地を固定するときなどに使うプレス機で熱を加えて圧着します。

トラッシュボックスの中身をのぞきこむような、日常の意外なところに美を見出すアート作品のような、１点１点異なる表情を見せるおもしろさをどうぞ、見つめてみてください。

1度だけでなく、２度、３度とプレスを繰り返すことによって、樹脂の表面に風が水面を揺らす瞬間をおもわせる、有機的な表情が生まれます。時間と手間はかかりますが、私たちが特にこだわっているのがこの、ユニークな質感です。

バッグ専門の職人による、美しさと耐久性のある仕上がり

昭和26年よりバッグの製造を行う、東大阪の「株式会社高木」に縫製をお願いします。工業用ミシンで一気に縫い上げれば 10 秒前後で縫い上がる部分であっても、美しい縫い目のためにひとつずつ定規を当てて縫製するなど、一見非効率ともいえる実直なものづくりで定評があります。Atelier M/Aがその姿勢に共感し、これまでにもバッグ製造のパートナーとして信頼を寄せている企業さまです。シンプルでベーシックなデザインながら、革や布とは異なる特殊な素材のため、職人さんの長年の経験がものをいいます。オレフィン樹脂の硬さや厚みに合わせたミシン針の太さ、糸の太さや素材を考慮し、部位ごとにミシンや縫い方を変えるなどして細心の注意を払って仕上げていただきます。

さまざまなシーンで使える、全４型のラインナップ

マルチカラー

モノトーン

１点１点手作りで仕上げているため全て違う素材デザインになります。カラーはマルチカラー、モノトーンのどちらかお選びいただけます。どのようなデザインのものが届くか到着までお楽しみにお待ちください。

簡易包装にご協力ください。

※写真は参考写真となっております。

ショルダーポーチ

縦:12cm 横:21.5cm 奥行き:2.5cm

ショルダー部分は長さの調節が可能で、取り外すことも出来ます。ポーチやバッグインバッグとしても使えます。ショルダーベルトの素材はリサイクルポリエステルを使用。

トートバッグ Sサイズ

縦:22cm 横:28cm 奥行き:9cm 持ち手:29cm
携帯やお財布、文庫本などが入る、身軽なお出かけにふさわしいサイズです。

トートバッグ Mサイズ

縦:36.8cm 横:41.5cm 奥行き:10cm 持ち手:37cm

A４サイズの書類や雑誌などが入れやすいサイズです。旅のサブバッグとしても。

トートバッグ Lサイズ

縦:34.3cm 横:58cm 奥行き:12cm 持ち手:49cm

カーディガンやブランケットも無理なく入る大きめのバッグです。インテリアにも。

通常Atelier M/Aではセール等はおこなっておりませんが、今回Makuakeでの先行発売に伴い、 特別に４タイプすべてを通常販売価格より20%オフの早割特別価格で提供するほか、トートバッグLサイズとショルダーポーチのセットや、色味や内側に挟みこむ素材について、個数限定でセミオーダーにも対応いたします。

資金の使い道

皆さまから応援購入していただきました大切な資金は、リターン商品の生産費用と、次回のオリジナルリサイクル素材の開発費用に使用いたします。自分らしいおしゃれを楽しむことが、特に意識することなく、エコやサスティナブルにつながってゆく。そんなウェアや雑貨づくりのサポーターとなってくださる方をお待ちしております。

実行者について

Atelier M/Aは2018年に、デザイナーの小出真人と、パタンナーの小出梓が大阪で立ち上げた、アート・ファッション・サスティナブルを軸とした服飾プロダクションです。私たちは専門学校で出会い、在学中にあるコンテストで賞を獲得したことがきっかけで21歳から足掛け15年、多感な若い日をイタリアで過ごしました。

なかでも、2004年から10年間、ビエッラという自然豊かな田舎町を拠点とする「hLam（ラム）」というピエランジェロ・ダゴスティン＆グン・ヨハンソン夫妻が手掛けるブランドで働いた経験が、現在の思想や生き方、ものづくりの指針となっています。アルプスの南麓から流れてくる、チェルヴォ川の澄んだ水。アトリエと住まいが隣接しており、畑ではみずみずしい無農薬野菜が育ち、さまざまな果実が実っていました。誰かに誇示するためではなく、自分自身が幸福を感じるための、着心地の良い服づくり。食やインテリアを独自の美意識で整え、クリエーションし、自然体で楽しむ生き方。そんな衣食住とものづくりが乖離することなく一体化した夫妻のありように感銘を受け、装いという一部だけではなく、自然と共生するライフスタイルそのものを提案することを考えるようになりました。ぜひ、リサイクルバッグを手に取っていただき、アートにふれたときのような驚きやワクワク感とともに、都市に住みながらも参与できる、新しいサスティナブルのカタチを感じていただけたらと思います。

Atelier M/Aの作品