※本プロジェクトは災害復興を目的としたプロジェクトのため、応援クーポンの利用はお控えください。

※能登が被災した関係で、アタラシイ商品・サービスを提供することが難しく、既存の商品・サービスにてリターンを設定しています。また、応援購入金額を復興に活用させて頂くため、一般販売価格より高い金額を設定している場合があります。

石川県七尾市一本杉通りにて、石川県の伝統工芸品を取り扱う『漆陶舗あらき』の若女将新城礼子と申します。ページをご覧いただき、ありがとうございます。

令和6年(2024年)1月1日16時10分、石川県能登地方を震源とする、マグニチュード7.6と推定される地震が発生し、私たちの拠点となる七尾市も大きな被害に遭いました。多くのご心配をいただき、感謝申し上げます。幸いにも、社員は全員無事です。しかしながら、当店の位置する一本杉通りはこの地震により建物が倒壊、道路は分断され、いまだに断水が続き、周辺住民は避難所生活を余儀なくされ、生活に支障が出ている状態です。嘉永年間創業の歴史を持つ伝統工芸品の販売店『漆陶舗あらき』も、店舗は甚大な被害を受け、多くの漆器・陶器の商品が破損してしまいました。現在は片付け作業に追われ、営業ができない状態となっています。

そんな絶望の渦中において、たくさんの方からご心配をいただき、大変有り難く思っております。『漆陶舗あらき』がある「一本杉通り」は、約450mにわたって50ほどの老舗が店を構える観光地で600年以上の歴史があります。そんな風情ある景色が今回の地震で一変してしまいました。登録文化財に指定されていた瓦屋根の商店は土台から倒れ、木造建築の建物は倒壊するなど、歴史的な町並みが見るも無惨な姿になっています。七尾駅前を流れる御祓(みそぎ)川にかかる一本杉通りへの入口でもある「仙対橋(せんたいばし)」は、地震でボコボコに。

歴史ある町並みを楽しく闊歩するお客様を迎え入れることは、私たちの日々の喜びでした。今はそんな日常が遠い昔のことのようです。しかし、自らも被災したにもかかわらず、スタッフは片付けや今できる出荷作業などのために震災後すぐに出社してくれました。いつまでも立ち止まってはいられないと、私たちはもう一度立ち上がる決意をいたしました。温かみのある笑顔で溢れる一本杉通りをもう一度取り戻したい。そのためには皆様の力が必要です。どうか応援をお願い申し上げます。

『漆陶舗あらき』の創業は、嘉永年間(1848年〜1854年）で約170年の歴史を持ちます。明治28年4月と明治38年11月に、七尾は2度の大火に見舞われたため、過去の記録はほとんど残されておらず、残っていたのは「嘉永7年 寅二月新造 新城政治郎」と書かれた漆道具が納められた船ダンスのみでした。お寺の過去帳をひも解いてみると、一本杉町の初代政之亟は当時、新城(あらき)ではなく、新屋(あたらしや)とあり、屋号を新政(しんまさ)としていたようです。そんな時代から輪島塗の行商をはじめ、平成3年には、8代目の店主新城純一が店舗を改装し、現在に至ります。

私たちの暮らしの中で、当たり前のように使われてきた「輪島塗」。石川県の伝統工芸品を次代に繋ぎたいとの思いから、「九谷焼」「山中塗」もご用意しております。弊店で取り扱う商品は、若女将である私が全て自分の目で確かめ、使い心地の良さを実感し、後世に残していくべきだと確信したものばかりです。また、工芸品そのものにとどまらず、作り手である職人の心を伝えるのが、私たちの役目だと心得て商いを続けさせていただいております。

職人とお客様の橋渡しをこの歴史ある一本杉通りで再び、続けていきたいと思っております。

『漆陶舗あらき』で扱う、石川県の伝統工芸品である「輪島塗」「九谷焼」「山中塗」はいずれも用の美を備えた逸品ばかりです。今回の震災では同じ能登地域である輪島市が、壊滅的な被害を受けました。輪島市は輪島塗の生産地。重要無形文化財に指定されている輪島塗は、輪島市で製造されなければ、伝統工芸品としての「輪島塗」とは言えないのです。しかし、輪島のシンボル「朝市通り」は激震と猛火に包まれ焼け野原になってしまいました。輪島塗の工房や輪島塗を販売する店舗も無くなってしまったと聞きます。

そんな状況下であっても、輪島塗に関わる方々は再起をかけ動き出しています。輪島塗は全て分業制で1つの商品を仕上げます。一つの輪島塗を作るための工程は124にも及び、その細分化された工程には、6〜7人の職人が必要です。多くの職人の手に渡って、ようやく仕上がる輪島塗には職人の命が宿るといわれます。輪島塗に関わる何人もの人の「より良いものを作りたい」という想いが、一つの漆器に込められます。私たちは、込められた想いや工程の意味、背景を伝え、真の輪島塗の良さを感じていただきたいと思っています。輪島塗は日本が誇る至宝ですが、日常で使うにはハードルが高いと感じる方もいらっしゃいます。実は、日常使いに最適な普段使いの器があることや、修理が可能であり長年一つのものを使い続ける豊かさを感じられる器であることなどをお伝えするのが、私たち『漆陶舗あらき』です。お客様との対話から、私たちが企画し、製造していただいているものも多く、できる限りは今後も継続してご依頼をさせていただき、「輪島塗」「九谷焼」「山中塗」の産業を守っていきたいと思っております。

震災及び火災後の職人達が不安なく、また将来を考える余地を持って輪島塗を作り続けるには、当店のような橋渡し役となる「出会いの場所」が必要です。求めてくださるお客様がいなければ、輪島塗は消滅してしまいます。皆様の日々の生活に、輪島塗がある充足感を味わっていただくお手伝いを今後も続けられたらと思います。

目標金額と使いみち

輪島塗を始め、石川県の伝統工芸品を発信していくことは、この一本杉通りに再び活気をとり戻す一助になると思っております。そのために必要となる『漆陶舗あらき』の再建費用ための応援購入をいただけたらと思っております。現在、瓦礫の中から棚の下にあるストックをなんとか救出し、一つひとつ検品作業を進めているところです。問題がなければご注文いただいた方へ発送をさせていただきます。無傷な商品の数は多くはありません。これを機会にお手にとっていただき、石川県の伝統工芸の精緻、堅牢、優美などが感じられる職人技を知っていただければと願うばかりです。伝統工芸品の製作には時間がかかり、特に輪島塗は他産地には類を見ない丁寧な塗りが特徴の一つでもあり、手間もコストもかかります。そのため未来の注文としてのオーダーもいただければと思います。

廃業も視野に入れましたが、販売者としての責務をまっとうし、震災の逆境に負けてはいけないと言い聞かせる日々です。どうぞ応援を賜りますようお願いいたします。

応援金額に応じて、下記のものをリターンとしてお送りいたします。

■スケジュール

以下の予定でプロジェクトを進めていきますが、復興の状況によって変更になる可能性があります。

令和６年２月　マクアケ開始

令和６年４月　マクアケ終了

令和６年５月　工事費用の本見積・契約

令和６年８月　工事開始予定

■応援購入金額の使い道について
このプロジェクトで集めた資金は、石川県七尾市一本杉通りにある『漆陶舗あらき』の再建に使われます。工事費：約500万円
7月末日までに、応援購入金額の用途について、詳細を活動レポートにて報告いたします。

若女将メッセージ

600年以上の歴史がある一本杉通りには「語り部処」が点在し、歴史・商品・町のことなど、さまざまな話を聞くことができます。ただ見るだけの観光ではなく、のんびりじっくりとふれあいを楽しむ観光ができるのが、一本杉通りの特徴でもあります。近い将来、その話の中にはきっと今回の地震のことも含まれると思います。「能登はやさしや土までも」という江戸時代の旅日記に由来するとされる言葉がありますが、能登の人々は本当にあたたかく、そして強いです。必ず復興しますので、どうかその折には足をお運び、話を聞きにいらしてくださいね。

店　名：漆陶舗あらき
会社名：株式会社 新城　　
代表取締役：新城純一
住　所：〒926-0806　石川県七尾市一本杉町4
電話番号：0767-52-4141
営業時間：午前9時～午後6時
定休日：火曜日
取扱商品：輪島塗・九谷焼・山中塗・高岡銅器・結納水引・加賀友禅風呂敷・各種陶器・ 繊維製品・硝子製品