【１】プロジェクトのコンセプト

売れずに捨てられてしまう規格外野菜（おブスちゃん野菜）を流通させ、
もったいないをなくしたい！
消費者に新鮮な野菜をやすく届けたい！

農家の負担をもっと軽くしたい！
農家が元気に、地域が元気になってほしい！
インターネットを利用することで販路を広げたい！
宅配システム利用で流通を短くし、新鮮野菜を届けます！

農家といろいろ話していると

農協や市場の規格に合わない野菜が出るけど

廃棄処分はもったいない。

なんとかならない？

という話はよく聞きます。

流通上の規格があるからこそ、大量輸送ができ、
遠隔地にも野菜が届くことが可能になっているわけで
全否定はできません。

でも、あまりにも規格が細分化され、その分類のための
選別、箱詰めなどの時間が
農家にとっては相当な負担になります。

消費者にとってはそれはコストとなります。
規格にあわず捨てられる野菜もコストです。

そんななかで、もう少し規格のゆるい野菜を流通させられないか、
インターネットと宅配便システムを組み合わせてなんとか
ならないか、というのが今回のプロジェクトです。

こんな思いから、今回のプロジェクトを立ち上げ、
協力農家の売上増、ＰＲをしたいと考えました。

【２】おブスちゃん野菜の一例（梨も）

＜白菜＞

<ちょっと小さい「だけ」で、相手にされなかった白菜＞

畑に植えられた白菜苗 2014年9月20日

小春日和の白菜畑 　2014年12月5日

この畑の白菜は少し小さ目で
Tさんの白菜は契約先には規定の箱に
6個入りで約束しているため
8個入る小ささでは売り物になりません。

そして、今年は天候のかげんで

何枚もの畑がこんな状況でした。

箱代と労力かけて収穫はしました。2015年2月17日

＜きゅうり＞

農協や市場の規格では

決まった箱に何本、当然1本1本の

重さ、長さ、曲がり具合なども厳しくチェックされます。

ところが、きゅうりはほとんどの場合切って食べます。

きゅうりがまっすぐでなければ
ならない理由は流通上の理由以外ありません。

この規格に合わせての選別、箱詰めなどの時間が
相当な負担になります。

消費者にとってはそれはコストとなります。
規格にあわず捨てられる野菜もコストです。

産地競争でＡ級品（見た目だけ）を求めれば求めるほど
Ｂ級品以下も増えていきます。

＜梨＞

カイガラムシの跡、収穫時のちょっとしたキズ、
黒星病がひとつでもアウト、ちょっといびつもダメ

<小さいという「だけ」で、驚くほど安い梨>

<見た目の悪い野菜たち>

曲がったナス、突起のあるナス、収穫時のキズ、
スリップスという虫に少しだけなめられた跡、
枝や葉っぱとのこすれでできた傷、規格より大きくても小さくてもダメ

へたの取れたミニトマト、理想型でないピーマン・ししとう

<そのほか見た目の悪い野菜たち>

果物などでは糖度など味にかかわる規格もありますが、

規格基準の多くは外見、見た目「だけ」、です。

ネギでは、おおよそ全体の作業時間の
半分が出荷のための選別、箱詰めなど時間だといわれます。

いわゆる「訳あり」として少量ながら流通はしていますが、
依然として規格品が主流です。

いますぐに、すべての規格をなくせるわけではありませんが、
もう少しなんとかして、
農家の負担、消費者のコスト負担も減らせないものかと
考えます。

おギャーと生まれた娘に、お乳をやりおむつをとりかえ
世話をして、小中学校、高校、大学まで行ったのに
就職試験では、ちょっと背が低い、ちょっと髪がカールしてる、
という外見だけでアウトになるようなもんです。

あんまり、だと思いませんか？

一部の特別な仕事、国際線の客室乗務員とか、相撲取りとかなら
身長が足りなくてダメとういる例もあるかもしれませんが
多くの仕事では、ほとんど関係ないようなところで評価されているようなものです。

実際に、野菜や果物で、完璧なカタチである、丸のままが必要な場合は
贈答用桐箱入りのマスクメロンくらいではないでしょうか。

その他の野菜、果物はほとんど切って食べてるんじゃないでしょうか。

でも、いつもいつも規格外ばかりでは農家も収入になりません。
だからといって放っておけば、なにもかわりません。

そこで、複数の農家で協力しあって規格外が出たときのプラットフォーム
ができないかと考えました。

プラットフォームができれば
もちろんのこと優良品もそのルートに乗せられます。

なんとなくインターネット販売を考えているという
農家も実際手がけるにはまだまだハードルは高めです。

輸出も視野に入れています。

【３】クラウドファンディングに至った経緯

ひとりだけの力では、なかなか進まないうえ、
本当に必要なことなのか、実感できず、迷いも生じます。

クラウドファンディングで行うことによって
協力農家の売り上げにそのままつながり、
協力農家のＰＲにもなることがわかりました。

実際に支援者の数や姿が見えてくれば、
協力農家の張り合いも出るし、

これから交渉相手となる運送会社や役所などに対しても
説明がしやすくなると考えました。

すでに参加した農家が見本となって、
これから参加する農家のお手本となると思いました。

今後、社団法人や農業法人設立に向けての説得資料にもなります。

【４】プロジェクトの魅力

・支援者は、通常流通しない新鮮な野菜を安く手に入れるキッカケになります。

消費者は、どこの誰がどんな作り方をしている野菜か、素性の知れた食べ物を
手に入れ、消費者と農家との交流がうまれ
双方ともによい関係づくりとなればいいな、と思っています。

・農家は消費者の希望やニーズ、意見を直接伺うことにより今後の作付品種
などに反映でき、 反応があることによるやりがいをより感じることが
できるようになります。

・支援者の数が目に見えることによる農家のやる気が出て、
元気になり、地域活性化につながるものと確信します。

【５】集まったお金の使い道

・ホームページ作成費、広告宣伝費
・インターネット以外の宣伝費（チラシ等）
・輸出関連経費（放射能測定検査、植物検疫検査等）



【６】実行者/チーム紹介

桜井幸
プロジェクト仕掛け人。
農薬会社社員時代に全国のうまいもん農産物産地を訪ね、
農家の苦労やもったいない話をきいて
なんとかしたいと考えるようになりました。

協力農家（一部）

テラファームの寺内孝夫・一子さんご夫妻（各種野菜、コメ・麦）
栃木市内で１００年以上続く農家、ご本人は５０年の農業経験。
田植えだけで１か月かかるという規模を経営。６０代。

曽篠邦雄さん （梨、各種野菜）
後継者の息子さんも加わり、ますます元気な６０代。
「青い」まま収穫する通常ルートよりも、できるだけ木の上で熟した
梨を提供したいと考えてます。

栃木・茨城に40か所の畑を持つTさん（後ろ姿：顔出しNG）
（白菜、レタス、キャベツ、なす、とうもろこし）
白菜グループのトップリーダー、畑ごとに肥料配合をかえるこだわりの主。
野菜作り40年、６０代。

Sさん（きゅうり、白菜、だいこん、じゃがいも）顔出しNG
ハート型きゅうりや野菜自販機など手がけるパイオニア若手農家、３０代。

野菜自動販売機

ハート型きゅうり

Tさん（梨、ぶどう）
ここでも、スーパーで売ってる梨は、「青い」うちから採るので本意ではない、
流通の決めた規格はマジックであると一言。梨づくり40年、６０代。

【７】プロジェクトへの想い

農業はもうからない、後継者いない、コメが安い、野菜も安い、

細かい規格分けが大変、流通が悪い、引かれる手数料は高い、

一所懸命作っても重さで取引されるだけ、・・・

そんな農家の意見を少しでもプラスにしたい。

やってみる前からダメだと思わず、何とかカタチにしたい。

農家が元気になり、地域が元気になってほしい。

農家は消費者の意見をきいて、

消費者は素性のわかる新鮮野菜を安く手に入れることができ、
農業生産の現場を知り、見た目だけの規格にとらわれない目利きと
なれるように交流を図りたい。

・そんな気持ちで取り組み、栃木ばかりでなく
　日本全体が元気になれば、と思っています。

FAQ（想定される質問と答え）

Ｑ：規格外野菜が安く出回ることにより、規格品が売れなくなり
かえって農家の売上が減るのでは？

Ａ：そこまで影響力の大きな状態になればプロジェクトは成功といえます。
農家はムダとも思える必要以上の規格分類にコストを使わず、
本来の農業生産に力を回せると考えます。

同時に海外販路開拓、単なる段ボールでない贈答用規格を
考えるなど、消費者の意見を聞いて売上アップをめざします。