新潟は燕三条の老舗工具メーカー スリーピークス技研から、ハンマーとプライヤーが一つになった全く新しいアウトドアギア「ハンマープライヤー」が登場。ペグを打つ、抜くだけならずダッチオーブンの蓋や網をつかむ、焚き火の形をととのえる、キャンプギアの修理など、アウトドアがもっと捗るギアです。

「打ち心地」にこだわったハンマー

「ハンマープライヤー」は「打つ」と「つかむ」の2通りの機能を持つツール。2-WAYだからとはいえ、性能を犠牲にしてはいません。

ハンマー部分は、先端が銅製。金属の中でも柔らかい銅をあえて使うのは、衝撃を抑えて打ち心地を良くするため。

手が痺れるような振動が伝わることを抑えつつ、しっかりとペグを打ち込むことができるのです。

銅のヘッド部分は、一般的な銅ハンマーと同様にピンを抜いてパーツ交換が可能。長く使い込むことで変形してしまっても安心の仕様で、末永くご愛用いただくことができます。

設営、撤収がスマートに。

ペグを引き抜くときもプライヤーでがっちりとつかめるから、あらゆる形状のペグに対応。”てこ”だけに頼らず小さい力でもラクに引き抜くことができます。

くわえ部分はつかむものにあわせて3段階に幅を変えられ、様々な厚みのものを安定して持つことができる仕様。

工具メーカーであるスリーピークス技研。アウトドアギアにおいても、使いやすさや確実な作業効率を考えた設計です。

開きを変えると同時にハンドルの握り幅が変わるため、ハンマーとして使う際は自分の手に合ったグリップ感で扱うことできます。

アウトドアに、「つかむ」安心感を。

ペグハンマーはかさばる割に、意外と出番が少ない道具。

しかしプライヤーとペグハンマーが一つになり「つかむ」機能が加わると、ペグだけでなく様々なシーンで使えるツールになるのです。

たとえば、ダッチオーブンのフタを持つリッドリフターとして。炭をのせて熱くなったフタも、しっかりとつかんでコントロールしやすいのです。

そのままつかんで持ち上げても、ハンマー部分を「てこ」の支点にして安定して持ち上げることもできます。

いちいち立ち上がったりせずとも「手の延長」としてサクッと動かせるのが「つかむ道具」であるプライヤーのいいところ。

もちろんクッカーなどの移動もさっとつかんでラクラク。お湯や料理が入っていても、しっかり安定してつかむことができ、即席のフライパンのように揺することができます。

網や鉄板の移動に。

「ハンマープライヤー」は熱にも強いので、熱々な網や鉄板の移動にも便利。炭を足したり、動かしたりする度にやらなきゃいけない、地味に気を使う作業ですよね。

手で触りづらいし、トングだと心もとないシーンでもしっかりつかめるプライヤーは安心。まるで安定感が違うのです。

プライヤーがあればいちいち手袋をしなくてもいい、というのは結構ストレスフリーな体験なのです。

もちろん、鉄板や岩塩プレートをつかむのにもまた便利。様々な厚みに対応できるから、つかむものを選びません。

火まわりの作業にも。

ハンマーとプライヤーは、炭を砕くのにも使いやすい。コンロに収まりきらない大きすぎる炭も、いい感じのサイズにすることができます。タガネ等を使ってハンマーで砕くのも、プライヤーでガチンとはさみこんで砕くのもOK。これが結構便利なのです。

薪もしっかりとつかむことができるから、焚き火の形をととのえたり、薪を追加するのもラクラク。火にあたっても問題ありません。

※長時間火にあてるような使い方はお避けください。

プライヤーは火の後片付けにも便利。まだ熱いコンロをしっかりつかんで、炭の処分をするような局面でも役立ちます。

工具ゆずりのタフ仕様と機能性

本体は工具にも使用される炭素鋼（機械構造用炭素鋼）製。加工性が良く、熱処理によって硬度を増すことができる材質です。

シックなブラックの塗装は「カチオン電着塗装」。耐食性が高いことから、自動車の足回りにも用いられるとても丈夫な塗装。実は郵便ポストの塗装の下地としても使われたりと、頑丈さが求められる製品に使われています。

細部に至るまで、工具にならった機能が施されています。

たとえばくわえ部分は、「三点支持方式」のダイヤ型。丸いものをつかむ時、くわえ部分がストレート、もしくはR(アール)型では2点でしか物体を支えられません。

ところがダイヤ型だと3つの点があたり、安定してつかむことができるのです。これは、弊社のプライヤー類にも採用されている方式です。

また、ハンマープライヤーのハンドル部にはストッパーが設けられ、柄尻がくっつかないことで指はさみを防止しています。

プライヤーとして使用する時はもちろん、ハンマーとして使用する際も安全に作業ができるのです。

ハンドル先端には、握ったときに小指が引っ掛かる位置にストラップホールを配置。軍手や革手袋をしていても、するりと手から抜けてしまわないよう設計されています。

ホールにはガイロープを通したり、そのままひっかけて収納できる仕様。ご自由にカスタムしてお楽しみください。

機能的な専用オリジナルケース

ハンマープライヤー専用のオリジナルケースもご用意しました。

一本のベルトを表にとめればホールドする「固定ベルト」に、裏にとめれば腰やバッグに吊るして身につける「ベルト通し」になる機能的な設計です。

携帯時には抜き差ししやすく、カバンなどに収納する時にはしっかり固定して飛び出ないようデザインされています。

ケースの下部は袋状にせず、オープンに。ゴミや土が溜まらない仕様に仕上げました。

ケースもまた、燕三条製。革や布、ナイロンなどの様々な工具や道具の袋を手がけられている「袋のスペシャリスト」株式会社コヅチ様に製作していただきました。

老舗工具メーカーの、新しい挑戦

新潟県の燕三条は、日本でも屈指の金属製品の産地。カトラリーや包丁、鍋などの調理器具、昨今では高品質なアウトドア製品を数多く生み出している産地としてご存知の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

私たち「スリーピークス技研」はこの地で昭和15年に創業。

以来80年あまりにわたって金属加工、工作機械製造を経て、ペンチ、ニッパなどの高品質な工具を世に送り出してきたメーカーです。

「ペンチは刃物である。」という哲学のもと、一丁一丁職人による焼き、刃付けをしながら丁寧につくられている製品は、圧倒的な切れ味や使いやすさでプロの現場で愛用されています。

スリーピークス技研のルーツとなる自社製の工作機械は、製造からおよそ半世紀経つにも関わらず、今も現役で稼働し高品質な工具の生産を支えているのです。

工作機械の製造、工具メーカーとして歩んできたスリーピークス技研。アウトドアギアを作るのは、まったく新しい領域への挑戦になります。

今回のハンマープライヤーが生まれたのは、配管工事で使われる「ウォーターポンププライヤー」という工具が、アウトドアシーンでも使いやすいという、キャンプ好きの社員の発言がきっかけでした。

「ウォーターポンププライヤー」のつかむ機能をアウトドア仕様に改良しつつ、ハンマーの機能をプラス。プロ用の工具が、アウトドアの作業もスマートにこなせる新しいギアとして誕生したのです。

スリーピークス技研ではこれからも、サポートいただいた皆様から「こんなものが欲しい」といったご意見やご感想をいただくことで、新しいものづくり挑んでいけたらと考えています。応援のほど、よろしくお願い致します。

リターンについて

■ハンマープライヤー

サイズ：長さ250mm 幅73mm

ハンマー部直径：30mm

ハンドル厚み：12mm

にぎり幅：最大44mm 最小37mm

重量：約570g

材質：

本体：S55C(機械構造用炭素鋼)

ハンマーヘッド：銅

表面処理：カチオン電着塗装

くわえられるパイプ径：φ6~25mm

※仕様、およびページ内の画像は開発中のものであり、ロゴが入るなど一部が変更となる場合がございます。

■ハンマープライヤー専用ケース

サイズ：長さ170mm 幅75mm 高さ30mm

材質：6号防水加工帆布 ポリプロピレン ポリエチレン 他

重量：約45g

ご使用上の注意事項

■警告

絶対に電気を通さないで下さい。非絶縁工具です。

■注意

・ハンマー使用時は手袋を装着し、グリップをしっかりと握り、対象物から目を離さないようにしてください。
・ハンマーヘッドが摩耗した場合は新しい物と交換してください。極度に減ったまま使用を続けると怪我のおそれがあります。
・ハンドルには指をはさみにくいストッパーが付いていますが、ストッパー部分に指を挟まないよう十分注意してお使いください。
・くわえ部の刻みにより、対象物に傷が付く場合があります。
・お子様の手の届かない安全な場所に保管して下さい。

■お手入れの方法

・本体に付着した泥や汚れを洗い流し、水気をふき取って下さい。
・スライド部に注油し、余分な油をふき取り保管して下さい。
・ハンマー部が著しく摩耗している場合は、新しい物と交換してください。

■その他

・銅ヘッドは酸化により変色することがありますが、使用には問題ありません。
・くわえ部は使用により、カチオン電着塗装がはがれる場合があります。