プロジェクト実行者
ストーリー
このプロジェクトは、新しい地域の価値、新しい会津のアイデンティティを生み出すものづくりスペース『Aizu_ID』プロジェクトの第1弾として、ものづくりに興味のある子供たちに3Dプリンタを贈る「Make it forward」プロジェクトです。
福島県会津地方は、大河ドラマ「八重の桜」に観る独自の歴史観を持ち、漆器や地酒のような地場産業・伝統文化を継承しながらも、半導体や光学機器のようなハイテクものづくり企業が集積し、また今年開学20周年を迎えるIT専門の単科大学、会津大学から多くのエンジニアを輩出する土地でもあります。
現在まで続く会津のものづくりの歴史は400年以上も前に遡ります。千利休が豊臣秀吉の命によって自刃した際、その一子少庵が身を寄せたのがこの会津であり、この会津を統治していたのが文武両道の名君と呼ばれ、またキリシタン大名として有名な蒲生氏郷でした。少庵にとって会津での滞在がなければ、後に京で茶道の千家を再興することも、その後の茶道界が今のように発展することもなかったと言われています。
氏郷の功績は茶道だけでなく、故郷である近江の国からたくさんの技術者を招き寄せ、藩内での手工業を奨励し、会津漆器や酒造、金細工等産業の振興を図り、会津を「ものづくり」の街として創り上げていったことにあり、これらの産業は今でも会津の文化的・精神的根幹を担っています。また氏郷がキリシタンだったことで南蛮文化が伝えられたと言われ、こうしたことから、会津には独特の歴史・文化が育まれてきました。
「会津=ものづくりの街」の時代から、いつしか会津のものづくりは経済発展の中での大量生産と伝統を守ることのジレンマに陥り、地元にとって身近な存在ではなくなってきたと感じるこの数十年。約20年前に創設された全国初のIT単科大学:会津大学に県外からの人材が流入し、そこで育った学生たちが起業し、ベンチャーが生まれ、閉鎖的だった会津に新しい血と地元民のコラボレーションが生まれ始めています。
『伝統×IT』、『地元民×新しい血』という新と旧のミクスチャーから、会津の創造性の根源的部分を見直し、取り戻したい。そんな思いが私たちの世代を中心とし序々に強くなってきました。デザイン思考で『伝統とハイテクの融合』『ヒト・モノ・サービスの循環』を目的とし、新しい会津の価値、新しい会津のアイデンティティを生み出そうというプロジェクトがAizu_IDプロジェクトです。
Aizu_IDの活動の第一弾として、ものづくりに興味がある子供たちが通う地域の学校に3Dプリンタを送るというプロジェクトをスタートします。
3Dプリンタとは、データを入力すれば3次元的に立体物をプリントできるというもので、昨今様々なメディアで個人レベルで可能なものづくりの幕開けのような報道がされていますが、そのムーブメントの最も中心的でスタンダードな機器です。多くのデータがインターネットを通じて世界中のユーザで共有され、自由にダウンロード、アレンジしてプリントすることができます。世界中で日々革新的な製品が生み出されています。
そういった流れを受けて、オバマ大統領の全米の小学校に3Dプリンタを配ると言った発言が注目を集めました。我々に全国にプリンタを配る力はありませんが、身近な範囲なら可能ではないかと考えました。
3Dプリンタを安価に入手し、配布する方法、それは『3Dプリンタで3Dプリンタを作ること』です。いわゆるオープンソースなハードウェアとして、様々なタイプの3Dプリンタを自作するために必要な資材、設計図などが公開されています。もちろん最低限の剛性と精度のため、フレームには金属部品を使うことが一般的で、サーボモーターや電源などもパーツとして購入する必要があります。(なおイメージ画像で使用しているは既製品の3Dプリンタになります)
子供たちのために既製品のプリンタを購入して配るというのも一つの方法ではあると思いますが、次のプリンタの使い手のことやそこから生み出される作品のことを考えながら自分でプリンタを組み立てる、それはとても楽しいことだと思います。
配布の仕組みとしてはシンプルで、子供たちのために3Dプリンタが欲しいという学校に対して、まず地元有志が自作の3Dプリンタを組み立てて寄贈します。3Dプリンタを受け取った学校は、簡単な指導と共にそのプリンタを使って次にプリンタを希望する学校のために新しいプリンタを組み立てます。映画にもなった善意の連鎖、ペイフォワード(Pay it forward)にちなんで、このプロジェクトをメイクフォワード(Make it forward)と名付けました。
今回調達するお金はこの仕組を循環させるために必要な初期のキットの調達に使わさせて頂き、追加のキットにかかる費用は本企画に賛同頂ける企業や個人からの広告協賛によって賄う計画です。
ただ、当然ながら3Dプリンタは無から作られる訳ではなく、資材やモーター等の原価として1台当たり5万円程度のコストがかかるため、3Dプリンタにスポンサーロゴを貼り、企業協賛等によって賄う計画です。今回調達するお金はこの仕組を循環させるために必要な初期のキットの調達に使わさせて頂きます。
もちろん3Dプリンタはただの道具であって、学校に贈っただけでは何かを生み出すことにはつながりません。我々はプリンタを贈ると同時にデータ作成からプリントの方法を含めたワークショップを行い、子供たちの想像力を広げるお手伝いをします。レゴのような組み合わせることで思考を培うことも有効なのですが、完全にゼロから自分の欲しいものを生み出したり、うまくいかない中で諦めず試行錯誤したり、世界中の人と作品を共有してお互いにリミックスする楽しさを知って欲しい、そのように考えています。
なおこのメイクフォワードはどんな地域でも可能と思いますので、ぜひ広めて頂けると幸いです。最後に、3Dプリンタを配布することがゴールではなく、そこから新しいもの、人、サービスが生み出されるように、使い方を含めた支援やアクションを行って参ります。
■資金内訳について
目標とする調達資金の約半分を初期に配布する自作3Dプリンタのキットをそろえる費用へ、残りを工具や機材を含む制作スペースの維持に当てます。
■プロジェクト実行者から
縁もゆかりもない四国から会津に移り住んで15年目になります。会津の面白さとして、環境がいい、食べ物の美味しい、人が真面目などが挙げられます。この2年間は震災と原発事故の影響がありましたが、大河ドラマの効果もあり、地域の雰囲気は悪くないと思っています。
しかしこの先、この地域の持続可能性を考えるなら、地元の人と外から来た人との単なる交流を超えて、新しい地域の価値を作り出すためのアクションが必要な段階なのでは、そのために何ができるだろうと考えるようになりました。ご理解ご支援のほどよろしくお願いします。
サポーターからの応援コメント
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このプロジェクトはAll or Nothing型です。プロジェクト成立のためにはプロジェクト終了日の2013年10月07日までに目標金額が達成となる必要があります。
お礼のメッセージ、Aizu_IDステッカー
2,000円(税込)
プロジェクトメンバーからのお礼のメッセージ、Aizu_IDロゴステッカーをプレゼントします。
施設見学+周辺のお店でのお食事券
5,000円(税込)
プロジェクトメンバーからのお礼のメッセージ、Aizu_IDロゴステッカー、施設見学+周辺のお店でのお食事券(会津のB級グルメ/カレー焼きそば or ソースカツ丼)をプレゼントします。
Aizu_IDロゴ入り伝統工芸品
10,000円(税込)
プロジェクトメンバーからのお礼のメッセージ、Aizu_IDロゴステッカー、Aizu_ID施設見学+周辺の提携飲食店で使えるお食事券(会津のB級グルメ/カレー焼きそば or ソースカツ丼)に加え、Aizu_IDロゴが刻印された会津地方の伝統工芸品「起き上がり小法師」(工芸品本体&3Dプリンタで子供たちが作った小法師)をプレゼントします。
尚、会津若松までいらっしゃることができない方には、会津カレー焼きそば(レトルト)をお送り致します。
子供たちに届ける3Dプリンタに名前/ロゴ記載
30,000円(税込)
プロジェクトメンバーからのお礼のメッセージ、Aizu_IDロゴステッカー、Aizu_ID施設見学+周辺の提携飲食店で使えるお食事券に加え、Aizu_IDロゴが刻印された会津地方の伝統工芸品をプレゼントします。
さらに、初回配布する3Dプリンタへ指定の名前・ロゴ等をクレジットします。
名前/ロゴ入り3Dプリンタ
150,000円(税込)
プロジェクトメンバーからのお礼のメッセージ、Aizu_IDロゴステッカー、Aizu_ID施設見学+周辺の提携飲食店で使えるお食事券に加え、Aizu_IDロゴが刻印された会津地方の伝統工芸品をプレゼントします。
さらに、指定の名前・ロゴ等の入った3Dプリンタを指定の学校・団体へお届けします(個人宅を除きます)。
「Makuake(マクアケ)」は、実行者の想いを応援購入によって実現するアタラシイものやサービスのプラットフォームです。このページは、 社会貢献カテゴリの 「子供たちに3Dプリンタを贈ろう! 『Make it forward』プロジェクト」プロジェクト詳細ページです。